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呪文を組み合わせて自分だけの最強マジックを作り出そうと思いきや「じじいのケツ」じゃねーか!『マジッククラフト』

魔法よりじじいのケツじゃねーか!

◆魔法作成✕育成豊富なローグライト

『マジッククラフト』

bilibiliがパブリッシュしている『マジッククラフト』というゲームを遊びました。

本作は『Noita』の魔法作成システムと、『Hades』の成長要素を組み合わせたようなローグライト全方位シューティングです。

ランダムに構築されるダンジョンに潜り、杖や呪文を手に入れる。杖のスロットにどうやって呪文を入れるかによって、繰り出させる魔法が異なるわけですね。

『マジッククラフト』

たとえばヘビのような呪文に毒を付与すれば、うねうね動く毒蛇魔法の完成です。反射、拡散、追尾などの特殊効果もいろいろあり、「自分だけの最強魔法を作り出そう!」といったコンセプトなわけです。

魔法構成の一例
『マジッククラフト』

成長要素も充実しており、プレイして入手した通貨で新しい魔法がアンロックできたり、あるいは初期能力やレア呪文の出現率なども上げられます。かなりしっかり育成せねばならず、『Hades』や昨今のローグライトを思わせる作りといえるでしょう。

また、主人公が軽薄なオタクなところも特徴のひとつかと思います。僕は好感を持てませんでした。

◆コラボじじいのケツがすべてを押しつぶす

『マジッククラフト』

自由に魔法を作れる本作は、自分の強さがどんどんインフレしていきます。そしてそれに呼応するようにボスのHPもふざけているかのような数値になっていくのです(難易度によりますが、数十万~数百万以上もある)。

もし自分の魔法が弱かった場合、終盤のボス戦は一体につき15分~30分ほどかかります。それが何体も続くうえ、自分が無敵になれる呪文もあるので、本当にちまちまちまちまやらねばなりません。

僕はもうビルドがうまくいかなかった場合、面倒臭いのでわざと死んでいました。選択肢が多い分バランスが大味になりがちで、ローグライトの嫌なところが残っています。

『マジッククラフト』

さて、この面倒な状況をどうするか……と考えていたところ、キャラクター選択に「じじい」がいるではないですか。本作には『じじいの不思議な冒険』とのコラボキャラが出演しており、しかもユニークなアビリティを持っているのです。

このアビリティがとにかく強い。尻で攻撃するという下品なジョークなわけですが、効果は次のとおり。

  • 雑魚敵に最大HPの50%のダメージを与える

  • ボスの場合は最大HPの10%ダメージ

  • アビリティ使用後は少しだけ無敵

  • アビリティで敵を倒すと即ゲージ全回復

『マジッククラフト』

「あれ、これバランス壊れてない?」と思って使ってみたら本当にこれが鬼つええ。いや爺つええ。とにもかくにもじじいのケツを押し当てれば敵は死ぬ。ビルドをミスって弱い魔法になってもじじいのケツが強い。

もう自分で魔法作らなくてよくない? じじいのケツがすべてを解決するんじゃない?

こうなった瞬間、僕のなかで『マジッククラフト』は終わりを迎えました。

◆隠しボスもじじケツなら楽勝

じじいのケツを押し当てたあと無敵魔法を使うだけの簡単なお仕事
『マジッククラフト』

もちろんじじい以外のキャラクターを使ったり、特定のビルドを目指してゲームを進めていけばいいのですが、このゲームには困ったところがいくつかあります。

ひとつは強すぎる魔法を作ると処理落ちすること。当たると拡散する呪文を重ねがけなどすると、容易にゲームが止まります。そして動き出すとボスが死んでいるみたいなことにもなりえます。

強いことは強いのですが、さすがにゲームがまともに動いていないわけで、こういうのは避けたいです。ほどほどに強くないと、何が起こっているのかすらわからないのですから。

なお、本作はいくつかのキャラクターがあり特性を持っているケースもありますが、『Slay the Spire』ほど戦略の方向性が決まっているわけでもなく、キャラごとにクリアする必要もありません。

ハンマーを延々と振るビルドとかおもしろくはあるのですが、ケツのほうが圧倒的に強いです。
『マジッククラフト』

また、魔法を自由に作れるとはいえ「ボスを倒せる火力魔法」「無敵になれる魔法」の2種類があればだいたい勝てるでしょう。ただ、どんな杖・呪文が出るかには運も絡むので必ずしも成功するわけではありません。

説明したとおり、じじいは確実に前者を持っています。そして、後者は簡単に揃います。じゃあもうじじいでいいじゃん。とりあえずケツ持っておいて,ビルドうまくいかなかったらそれで倒せばいいじゃん。となるわけです。

魔法よりじじいのケツじゃねーか!

※記事執筆時のVerは1.041f2です。

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