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花火大会が嫌い
ゆうべは横浜の花火大会で2万人の人出だったそうだ。
見に行った人は、「人が多過ぎて横断歩道が渡りきれないくて、車が立ち往生して、誰も身動きできなかった。圧死するかと思った」そうである。
花火って、命の危険を犯してまで見に行く必要があるのか?
実は私は花火大会が嫌いである。
一人住まいの部屋で、「ドーン、ドーン」と音だけ聞こえてきた、20代最後の夏の夜以来、打ち上げ花火は私にとって腹立たしい存在になった。
一緒に見に行く男がいなかったから、と言ってしまえばそれまでだが、
でも本質的に…やっぱり花火大会は嫌い。
だって、打ち上げ花火はこちらの心を思いやってくれないのである。
① 待ち時間がストレス。
花火が打ち上がる合間合間の待ち時間が中途半端で、いつ上がってくるのかわからない。だから、常に心の準備をしていないといけない。「今か今か」と待つのが、ストレスである。どうして、そこまでもったいぶる?
人を無駄に待たせる、上から目線な態度が私は嫌いだ。
②終わりがいつくるかわからないのがストレス。
もっと嫌なのは「いつ終わるのかわからない」ことだ。
「いつ終わるの?」という小さな不安をずっと抱えながら夜空を見上げていなければならない。
闇のようなストレスを感じながら、赤だとか青だとかの絵の具が空に散るのを見て、煙が流れずに滞留しているのを見ていると、綺麗だとか楽しいと思う余裕もなくなってくる。
「終わったのかな」と思ったら、打ち上がる。
「もう終わったのかな」と思ったら、もう一度あがる。
不死鳥のようで、「じゃあ、もう一回上がるのかな?」
と思ったら….今度はない。
終わったんだ。THE END。
「以上で終了です」というアナウンスも聞こえないので、なんとなく「これで(私たち)終わったんだね」と、帰路につく。すると不意にうち上がっる。
予測不能を気取ってんじゃないよ!
人の気持ち弄ぶかのような、構成台本があるんだかないんだかわからない、実にイタズラな態度がめっちゃ悔しい!
結果、花火大会を終えたあとのストレス、不満、疲労感は、気持ち悪くて仕方ない。
そうなのだ、私にとって「花火大会は気持ち悪い」のである。
そのくせ、終了後に胸を潰したような虚無感をしっかり残していくのが、人をばかにしている。
まるで一晩だけのモテ男がドアを開けて去っていった後のような後味の悪さ。
涙が溢れる。もう花火大会なんてどこがいいのかわからない!!!
だから、花火大会は嫌いである。
考証:花火大会は思いやりのないモテ男と通じるものがある。