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僕がカレーを作る理由は、彼女が「おいしい」って喜んでくれるから。

「カレーの食べ歩きを一緒にしてくれる人は他にもいるけど、突然カレーを自作しはじめるやつはお前しかいない

彼女と付き合うまでS&Bのゴールデンカレーしか食べたことのなかった僕が、カレー評論家の彼女と付き合い始めて半年後に言われた言葉です。
僕もまさか自作のレシピで間借りカレー屋を始めるに至るとは思わなかったよ。きっかけをくれて本当にありがとう。

「なんでカレーを作っているの?」

Nサロンで間借りカレー屋をやっていることを話すと、よく聞かれます。今でこそ「スープカレーはあまりにも“ハレの日”のカレーになりすぎている」とか「そもそも“カレー”の概念とは~~」とか語りそうになるわけですが、最も根源的な動機は「カレーが大好きな彼女に喜んでほしい」、ただそれだけなんです。

カレー好きの彼女に連れられて、比較検討オタクの僕は美味しさの条件を考察する

付き合ってからずっと、デートと言えばカレーを食べに行く日々。お酒を飲みに行くときでさえ、カレーを食べられるバーしか選んでいませんでした。

食べたカレーの回数が増えていくうちに好みのカレー・苦手なカレーが見えてくるもので、「どうして、このカレーは美味しいと思えるのだろう?」と考察をはじめるようになり。元々ワインやヘッドホン、スニーカーなどの比較検討が趣味の僕には、食べたカレーを体系立てて整理していくのが楽しかったんです。

3カ月ほど食べ歩くうちに「もっとこうしたら、美味しいカレーになるのでは?」と挑戦的なことを思うようになりはじめたとき、道を拓いてくれたのは界隈でおなじみの水野仁輔さんでした。

2018年元旦に出会った『3スパイス&3ステップで作る はじめてのスパイスカレー』が転機

あっ、カレーってこんな簡単につくれるんだ。

本を立ち読みして素直にこう思ったのがきっかけで、2018年1月2日、まだお節料理が残っているのに実家のキッチンをスパイス臭まみれにしました。とにかく高火力でタマネギの水分をとばす、それしか気を付けてなかったのにそこそこ美味しいカレーが出来上がって、家族が喜んでくれて。

そこで気を良くした僕は、水野仁輔さんの「基本のチキンカレー」のレシピを魔改造していくわけです。

どうしたらもっと美味しくできるかな、
どうしたら彼女がお世辞抜きで美味しいと言ってくれるかな。
そういえば、トマトが大好物だったよな。
一回ラタトゥイユ作ったときにすごく喜んでくれたよな。
確か夏野菜も好きだったはず...

そうして出来上がった第1作目のカレー。彼女がとっても喜んで満面の美味しい顔をしてくれただけでなく、「これは確かに、美味しいかも」と僕自身が思えまして。

誰かのためにカレーをデザインし、あなたのためにカレーをエンジニアリングする

もしかすると、僕はカレーで勝負できるかもしれない。

こうした「大いなる勘違い」を抱いた僕はレシピ本を読み漁って料理の科学をちょこっとかじり、「少しでも多くの人に美味しいと思ってもらえるには何ができる?」という観点からレシピのマイナーアップデートをかけ続けています。

現時点では3つのレシピを作っていますが、どれも基本方針は変わっていないんです。まずは誰かひとりを思い浮かべて、その人が美味しいと言ってくれるカレーをイメージする。コンセプトを作って、方向性をデザインする。そこから科学や先人の知恵を取り入れながら、「美味しい」をエンジニアリングする。だから僕は、カレーエンジニアなんです。

#curryengineering

---お知らせ---

#curryengineering 出店のご案内
→3/16(土) 18:00より大井町のボドゲカフェ「天岩庵」にて、彼女のために作ったカレーを提供します。天岩庵のツイッターアカウントはこちら!「東京で1番、重ゲーが稼働する店」との噂です。店長のゲーム説明が分かりやすいので、ボドゲ初心者の方こそぜひお越しください!

鹿の生態が気になる人へ
→カレー以外の自己紹介についてはこちらの記事をご覧ください。

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#curryengineering と称して出張カレー屋をやってます。サポートはレシピ開発費(食材費・名店調査費)として大切に使わせていただきます! スキを押したら、僕が好きなカレー屋が分かります。全10種類。