糖質制限いろいろ ~料理の前準備編~
※2019年ブログを移行 2023年度版※
まず初めに、なんつーか、粉を制するものは糖質制限を制す、 みたいなものがあって、粉の理解が必須。始める前に、この理解と購入が必要かなあ、と思います。
(1)食物繊維
糖質制限でイメージするのは、米とか麦とか主食的なものを除くことでしょうが、この主食と呼ばれるものには、糖質とともに 食物繊維(炭水化物)が含まれていて、主食的なものを抜いてしまうと、絶対的に不足します。主食(炭水化物)から摂れたはずの食物繊維を後発的に補うため、意図的に摂らないと、ひどい便秘になります。探せばほかにも食物繊維っていろいろあるんですが、 入手と汎用性でいうと
・デキストリン(トクホでおなじみのアレです、トウモロコシ由来)
・イヌリン(血糖値を上げない、チコリ由来)
・サイリウム(ひと昔前に流行したオオバコダイエット)
でしょうか。
デキストリンとイヌリンは何に入れても存在感がないので、折にふれ、 混ぜるようにしましょう。メーカー替えて買っても大差なかった感じですが、イヌリンはメーカーによっては、冷たい飲み物に溶けませんので、注意です。いろいろ買いましたが、こちらのメーカのものが 使いやすいです。
固まらない、溶けやすい、が基準です。
(2)小麦粉に代わるもの
次は 小麦粉に代わるものですが、唐揚げの衣ぐらいしか普段そんなもの使わない、って人も多いと思うんですが、これがなぜ必要かというと、市販の調味料や市販の二次加工食品で 砂糖も小麦(でんぷん)が含まれていないものって、かなり 少なくて、制限の身には看過できないほど、砂糖や小麦粉を実は 含んでいまして、その二次加工食品を自分で用意する必要が出てくるんですね。そのための粉、です。糖質制限を始める前にご用意ください。
・大豆粉
・小麦ファイバー
・小麦グルテン
・ブラン
・ココナッツフラワー
など。
この辺の粉類はお菓子とかパン的なものだけでなく、料理にも意外と登場回数が多くてですねえ、そのたびに小麦粉の万能感を知る、みたいな感じです。 優先順位でいえば一番はまず、大豆粉=おからパウダーですね。 いろいろありますが、とにかく微粉のものを。あと、モノにより糖質量にだいぶ差があるので、成分をちゃんと見た方がよいです。ちなみに、必ずしも 糖質量が多い=美味しいにはなりませんし、微粒子で あればあるほど、また糖質が少ない方が比較的高価な傾向です。糖質ゼロのおからパウダーもありますので、お好みで。
大豆の粉はルーにしたり、つなぎにしたり、材料「小麦粉」には かなり代わって使えると思います。 フライ的な調理する場合は何が適しているのか、いろんな粉系で順繰り試していったんですけど、大豆粉よりも
☆小麦ファイバー→卵→ブラン(+粉チーズ)
がベストですね。かなりフライに近くなってよいです。 あとココナツフラワーも悪くない。この衣にすると、やや アジアンテイストになるので、好き嫌い出るかもしれませんが、 私は好きなやつでした。美味しいです。ちなみに激マズだったのは サイリウム。衣がヌメッとして気持ち悪い。片栗粉代わり、のつもりで サイリウムはやめた方がよい。その後煮れば、ややヌメりは減少 するけど、我慢できるレベル、みたいな感じでした。 トロミ付けの代わり、とかレシピに書いてあったりしますけど、 トロミとヌメリはちがうので、私はトロミ付けにもおススメできない。 とりあえず食感が気持ち悪かった、というのが感想です。
大豆粉ってちょっと青臭い匂いにクセがあるので、それが気になる、って方は小麦ファイバーが良いかと思います。これはほぼ小麦粉です。基本的に水に溶けないので、調理にややコツがいるんですが、それ以外は小麦粉と変わらないと思います。
小麦グルテンは、パンを自作する場合は必ず必要です。ブランはちょっと好き好きだと思うんですが、ある意味、一番クセがあって使いにくい。私はフライ系以外には使いませんでした。ココナッツフラワーは、これはテイスト変えたい時用の控え、って感じですね。
(3)砂糖に代わるもの
続いてはこれですが、砂糖に代わるもの、人工甘味料自体はどこのドラッグストアでも、スーパーでもみかけますが、よく見るといろいろ種類あるんですよ。これから始める方は選んで購入する必要があって、それは粉末状のものと液体のものとありますが、どっちかだけでは調理に不自由するので、これは両方用意した方がいいと思います。どちらか一つだけを選ぶなら粉ですが、漬けタレとかにはやっぱり液体の方が使いやすいんですよね。そういう差です。
そして、一口に“人工甘味料”といってもいろいろありまして、その名前の通り、化学合成によって作られた甘味料を指します。消化しない糖自体はいっぱいあるんです。一緒くたにされていますが、自然由来のモノもいろいろあってですね、例えば還元麦芽糖水飴は、でんぷんからつくられた甘味料で人工甘味料ではないですが、カロリーは半分以下(吸収されない)です。化学合成された人工甘味料で商品化されているのは一部で、糖質制限下で、その名前を覚えた方がいいと思う、その糖の種類は以下2種類。
1.エリストール
糖アルコールの一種。食品添加物や砂糖の代わりに使われる。トウモロコシを原料に、酵素を用いて発酵させて製造する。砂糖の70%の甘さ。
2.スクラロース
砂糖が原料で、砂糖の3カ所の水酸基を塩素原子に置換することにより生成。砂糖の3倍の甘さ。
糖質制限レシピなんかでよく見かける「エリストール」ですが、使った感想として、微粉のものは吸湿してすぐ固まります。グラニュー糖状態のものがまだ マシですが、砂糖の70%の甘みなのため、基本使用料が、1.5倍量で調理する事になるので、仕上がりが悪くなりがち。一見安価なんですけど、すぐなくなるし、場所取ってジャマになります。なので、「スクラロース」を選んで買った方がいいと思います。 こちらは大変に使い勝手が良い。砂糖の3倍の甘さで、グラニュー糖状。 やや高価ですが、使用料が1.5倍量から3分の1量になりますので、 むしろ安いんじゃないかと思う。
液状のモノにも、何の由来なのか書いてあります。「スクラロース」系が、やっぱり使いやすいと思いますね。店頭売りしているものは全試ししたので勝手にレビューです。
パルスイート:アステルパームを使用
味が一番薬臭い。ハッキリ言ってマズイ。オススメできない。
ラカント:羅漢果の高純度エキスを使用
味が薄い。自然物のため自然な甘みともいうが全体的にもの足りない。
シュガーカット:スクラロース+還元麦芽糖水飴を使用
甘みが強い(糖が多少使われているためケトンジェニックには不向き)
シュガーカットゼロ:エリスリトール+スクラロースを使用
甘みが強い。テイスト的にはシュガーカットと変わらない!
ゼロはカットの2倍ぐらいするので、完全なる 糖質制限ならゼロで、ゆる糖質制限ならカットでよいかと思います。味は これが一番美味しい。
あと、このシロップは広がりますねー。 ウォルデンファームのキャラメルシロップ。他にもいろいろあるんですが、キャラメルがダントツで美味しいのと(お菓子作りにかなり重宝) パンケーキシロップがまあ、使い勝手が良いかと思います。 ちょっと高いんですけどねえ。とはいえ、長くやるには、こういう飛び道具もアリかと思います。
余談ですが、キャラメルって糖を焦がす過程で作ります。人工甘味料って、全然焦げないんですよ、糖じゃないから!どうやってこの味出しているんだと、と思うと、若干怖い気がしますが・・・。
(4)まとめ
プロテイン除く粉類・糖類まとめですが、最初に揃えるべきモノは
食物繊維:デキストリン・イヌリン・サイリウム
小麦粉代用:おからパウダー・小麦ファイバー
甘味料:スクラロース、シュガーカット液体
耳慣れない名称ですが、まずここからスタートです。