名画座スプークス #1 - 「ベイビー・ドライバー」篇
名画座スプークスとは?
幅広いジャンルの動画見放題や、コアファン向けの月単位の月額商品、単品商品などを提供している動画配信サービス、SPOOX。
そんなSPOOXで配信されているコンテンツを、SPOOX担当社員であり大の映画オタクでもある社員・伊藤が、「名画座 スプークス」の従業員になりきって、熱量高め・クセ強めに語ります。
※あくまで独り言なので、独断と偏見は悪しからず。
それでは、名画座スプークスに足を踏み入れてみましょう。
皆さま、こんにちは!
わたくし、MAXのレイナさんと同じ年齢の、伊藤と申します。
ここ「名画座スプークス」では、SPOOXで配信されている私の好きな映画をご紹介して、皆さんの「今日何観ようかな?」のお手伝いをさせて頂ければと思っております。
さて、本日第一回目となる今回は「ベイビードライバー」です!
▼視聴はこちらから。
監督は、オリジナル脚本で個性的な作品を創造する、エドガー・ライト。
初期作品の「ホット・ファズ -俺たちスーパーポリスメン!-」を初めて見たときは、良い意味で「何だこれ?」と、かなり楽しませて頂きました。このエドガー・ライト監督はオリジナル脚本が多く、そのどれもが独創的な作品です。「ホット・ファズ―」も、冒頭のストーリーから、ラストまでの流れが全く予想できませんでした。
最近では、トーマシン・マッケンジーとアニャ・テイラー=ジョイをW主演に迎えた「ラストナイト・イン・ソーホー」も公開されております。
さて、今回紹介する「ベイビードライバー」。
あらすじは後ほどザックリご説明いたしますが、主人公の設定だけ先にお伝えすると、彼は強盗団を天才的なドライビングテクニックで逃がす「逃がし屋」です。
そんな逃がし屋が上映開始早々、ご機嫌にイカしたThe Jon Spencer Blues Explosion(以降、JSBX)の『Bellbottoms』という楽曲に乗せて、真っ赤なSUBARU・インプレッサで登場!
いきなり冒頭に日本車のインプレッサですよ!
SUBARU・インプレッサといえば、30年程前にCHAGE&ASKA(現:CHAGE and ASKA)の『no no darlin’』がタイアップ曲として、CM中ジャンジャン、ガンガン流れていました。
「no no darlin’~♪」というゆったりなメロディーと、「君が、君が僕の中に~」とパワフルなメロディーが合わさった曲調に衝撃を受けた中2の伊藤は、少ないお小遣いで購入しました。
まるで、マルゲリータとチキンマヨのハーフ&ハーフの様に、お得感を感じたわけですね。
ミュージックストア「SHIBUYA」で、『no no darlin’』のCDシングルを購入し、しゃなりしゃなりと家路を急ぎ、SONYのドデカホーンに挿入再生!
たまたま日曜日の昼下がりで、家族が居たのでみんなで聞きましたよ!団らんで聞いたわけですよ!
…それなのに…それなのに…
ASKAさんが最初に口にした言葉は、「土曜の夜は 朝まで君を抱く~♪」
…チャゲアスぅぅぅぅ!!!!パパもママも横に居るヨォォォ!!
冒頭の歌詞に、思春期の伊藤は戸惑い、伊藤家の食卓も変な空気になりました。
そんな、香ばしくも甘酸っぱい思い出の、『no no darlin’』であり、「SUBARU・インプレッサ」なのであります。
…と、まぁ、そんな赤いインプレッサの登場!からの、負傷者の無い状態で一瞬にして行われる銀行強盗。
そしてそこからアンセル・エルゴート扮する主人公、BABYによる、赤のインプレッサを駆っての逃走シーン!
JSBXの『Bellbottoms』を丸々一曲使うカーチェイスへと続きます。
実は、カーチェイスシーンがあまり好きではない伊藤なのですが、曲芸の様な絵作りと、シンクロする音楽とのテンポの良さで、
約6分間、めちゃめちゃ気持ちよく逃走シーンは過ぎていきます。
そして冒頭のカーチェイスシーンが終わり、オープニングシークエンスではこれまた気持ち良いくらいの映像と音楽のシンクロ!
「この映画は、テンポ、マジで鬼っすから。お客さんマジで、そこんとこ鬼なんでヨロシク」な感じが、冒頭見ただけですごく伝わってくるんです。
他にも、随所に音楽と映像のマッチングが満載です。それは、まるでミュージカル映画の様に!
しかし、そのどれもが特に格式ばったものではなく、ラフでカジュアルな映像なんですよね。キッチンでパン焼いて、バター塗って皿に置くだけのミュージカル。これが、見ていて何とも楽しいんです。
もともと、音とのシンクロ演出が得意な監督。本作でも、数々の楽曲を使ってぴっちりと過不足なく映像とマッチさせているんです。
選曲も良いので、サントラもおススメでございます。
と、こんな感じで全体に小気味いいテンポで語られる作品ですが、大まかなあらすじをざっとご紹介すると、
この主人公BABY、「ある理由」が元で天才的なドライバーセンスを使って、銀行強盗の逃がし屋を行っています。
この銀行強盗はスマートをモットーにしているので(伊藤はポッチャーリがモットー)、銃は基本脅し用です。
「ある理由」の清算も終わり、そろそろ逃がし屋からの引退を考えているBABY。そしてそのタイミングでする恋。
…しかし、思うように足を洗う事も出来ずに、どうなる事やら…。という感じの物語です。
BABY役のアンセル・エルゴートの脇を固めるのは、
強盗団のボスに、ケヴィン・スペイシー。1995年公開の「セブン」 のジョン・ドゥ役から好きな俳優さんです。
今度、この「セブン」も是非取り上げたい作品でございます!主演は、私も大好きで大好きでしょうがないのに、ぷらっと会えないブラット・ピット。ブラット・ピットはいっつもカッコいいですが、「ファイトクラブ」「セブン」の時のカッコ良さたるや!
…おっと、「セブン」の話はまた今度としまして、ケヴィン・スペイシーさんですね。
近年のスキャンダルであまり出演はしていないので、この作品で、貴重なクセのある演技を堪能出来ます!
つづいてBABYと恋する女性に、リリー・ジェームズ。「シンデレラ」の透明感ある美しさで魅了しましたね(伊藤、インスタフォロー中)。この作品では少しイマドキ感をプラスして、キュートな女の子として出演しています。
そして、強盗団の不穏分子に、ジェイミー・フォックス。ソッコーでぶっ放す狂人です。すぐ撃ちます。BABYの真逆の性格ですね。この人物の登場で急に緊張感ある内容になってくるのですが、そこからは是非本編でお楽しみください!
このタイトルは、映像と音楽のシンクロが素晴らしいと述べさせて頂きましたが、ここまででお分かりの通りそれだけではございません!
原作モノでは味わえない、オリジナル脚本ならではの素晴らしさがございます!
この作品は、「良きB級感」とも言われております。
B級的な予想もつかぬストーリーと、登場キャラ達の心情の変化。
圧倒的な監督のオリジナリティーを、音楽とテンポで一気に見せられます。
涙を誘うシーンもあり、なんだかいろんな要素がごちゃまぜな感じもあるのですが、一本、筋がしっかり通ってるんですよね。
ゴーヤチャンプルーみたいなもので、いろんなものと一緒に炒めてますが、しっかり苦いので「うん、これゴーヤチャンプルーよね」と誰しも迷わない。
そんな、一貫した監督の世界観に没入出来る作品ですので、是非ご堪能くださいませ!
本日ご紹介した「ベイビードライバー」は、SPOOXで絶賛配信中です!
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