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家庭教師が教える、勉強の効率を上げる質問の仕方
はじめに
有名な発明家の一人、アルバート・アインシュタインは、子供のころから質問を多く投げかけていました。彼が「なぜ空は青いのか?」という質問を思いついたとき、科学への情熱が芽生えたと言われています。この質問が、アインシュタインの素晴らしい科学的発見につながりました。
アインシュタインでなくとも、質問することは人の人生を左右することがあります。
家庭教師や塾講師として多くの受験生を見てきましたが、成績を上げた子の多くは質問が上手でした。
家庭教師を頼む家庭の受験生の多くは自学自習が基本となり、1週間に1回90分の授業を1、2回頼む場合が多いです(一般的な集団塾の授業時間に比べ短いで)。
そのため、家庭教師で受験を戦う受験生は質問の質が合否に直結していると言っても過言ではありません。
本記事では、勉強の成績を上げられる質問の仕方について解説します。
家庭教師を頼んでいる方、塾に通っている方、自学自習で頑張っている方の役に立つ内容ですので、是非読んでいただければと思います。
なぜ質問することが成績向上に繋がるのか
「分からない問題があれば先生に質問してね」と言われますが、
質問の効力を説明する先生は少ないと思います。
質問の一般的な効力は以下の通りです。
理解の深化: 質問を通じて、難解な概念をより深く理解することができます。質問は、自分が何を理解し、何を理解していないのかを明確にする手助けとなります。
知識の確認: 質問をすることで、学んだことを確認できます。質問が適切に回答されれば、自分が正しい知識を持っているかどうかを確信することができます。
批判的思考の促進: 質問者は情報や意見を評価し、根拠に基づいて自分の意見を形成するために質問を利用できます。
自己学習の促進:自分から質問をすることで、自己学習の方向性を決定し、自己教育を促進できます。
総合的に言って、質問は知識の獲得と理解を進め、学習プロセスを深化させるための強力な方法です。質問するとき、「こんなこと聞いてもいいのかな?」、「馬鹿にされないかな?」と思うかもしれないですが、学習と成長のために必要なことです。
今まで質問が出来ていなかった人は、本記事を読んだ後に実践してみましょう!大丈夫、まともな先生ならあなたのことを理解して、適切な回答をしてくれるはずです(馬鹿にするような先生なら解雇するか、退塾しちゃいましょう)。
質問の仕方
ここからは質問の仕方の説明になります。
具体例を使いながら解説していくので、最後まで読んでくださいね。
上手な質問と下手な質問の特徴
まずは上手な質問質問の特徴を見ていきましょう。
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上手な質問の特徴:
具体的: 特定のトピックや問題に焦点を当て、具体的。
明確: 誤解の余地が少なく、明確な表現。
目的意識: 目標や課題を明確にし、解決策を求めます。
深化: 理解を深めるために使われ、知識や洞察を増すもの。
次に下手な質問の特徴です。
下手な質問の特徴:
一般的: 質問は非常に一般的で広範であり、特定のトピックや問題を指摘しない。
曖昧: 不明瞭で、何が求められているのか理解するのが難しい。
目的不明確: 質問者は質問の目的や課題を特定せず、単なる情報の提供を求めることがあります。
浅い: 深い理解を求めるのではなく、表面的な情報や答えを探します。
上の内容を簡単にまとめると、
上手な質問とは「質問者が欲している情報を誤解なく伝え、回答を明確にするもの」であると言えます。
一方、下手な質問は「質問の意図が曖昧に伝わり、回答に具体性持たせることができないもの」と言えます。
具体例
ここまでは
上手な質問の仕方:
1: "微積分の基本的な概念を理解したいです。微分と積分の違いは何ですか?"
この質問は優れています。以下はその特徴です:
明確な焦点: 質問は特定のトピックである「微積分の基本的な概念」に焦点を当てています。これにより、質問の対象が明確です。
適切なトピック: 質問者は微分と積分という具体的な概念に言及し、これらについて理解を深めたいと表明しています。これは学習目標を設定する良い例です。
深化の意欲: 質問は単に知識を得るためではなく、深い理解を追求する意欲を示しています。微分と積分の違いについての理解を向上させるために、質問者は具体的な情報を求めています。
2: "歴史の授業でより効果的に読書ノートを取る方法は何ですか?"
この質問も非常に良い質問です。以下はその特徴です:
学習目標の指定: 質問者は学習目標を特定しています。具体的には、「効果的に読書ノートを取る方法」に焦点を当てています。
学科の明示: 質問は学科である「歴史」に言及しており、質問者のニーズが特定の学習コンテキストに関連しています。
スキル向上への意欲: 質問者は学習スキルを向上させるためにアドバイスやガイダンスを求めており、単に情報収集ではなく、スキルの発展に焦点を当てています。
上手な質問例では、具体的で目的意識があり、質問者の学習ニーズに合わせた回答が得られるようになっていますね。
下手な質問の仕方の例:
1:"数学の勉強法を教えてください。"
この質問は下手な質問の典型例で、以下の特徴があります:
広範で曖昧: 質問は非常に広範で、数学の勉強法は多岐にわたります。具体的なトピックや問題点が示されておらず、何を求めているのかが不明瞭です。
目標の不明確: 質問者はどの科目や数学の分野を対象にしているかを示していません。したがって、アドバイスやガイダンスの提供者は具体的な助言を提供するのが難しいです。
具体性の欠如: 質問は具体的なアドバイスや戦略を求めていないため、回答者は一般的な情報しか提供できません。具体的な学習ニーズや問題点が不明確であるため、質問者の助けになりません。
2: "すぐに成績を上げる方法を教えてください。"
この質問も下手な質問の例で、以下の特徴があります:
即時の結果の要求: 質問者は「すぐに」成績を上げる方法を求めており、長期的な学習戦略を考慮していません。学業成績の向上には時間と努力が必要です。(当然の話ですが、現実的に不可能なことは相談されても適切なアドバイスはできません)
目標の不明確: 質問は目標や学習課題を特定していないため、アドバイスの提供が困難です。成績向上のための具体的な行動計画や戦略についての情報が欠落しています。
深化や理解に焦点を当てていない: 質問は成績の向上に対する深い理解やスキルの向上に焦点を当てておらず、単に結果を改善したいという一般的な希望に留まっています。
下手な質問例では、一般的で具体性がなく、具体的なアドバイスやガイダンスを得ることが難しいことが分かりますね。
最後に
質問の力は学習の効率向上に大きな影響を与えます。質問は知識の探求心を刺激し、深い理解をもたらします。アルバート・アインシュタインのように、質問が人生を変える素晴らしい発見へとつながることを忘れないでください。
そして、質問に誠実に答えてくれる環境を用意することも重要です。
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こちらはnoteの機能を利用したもので
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本記事でのテーマである、質問の仕方はもちろん、進路選択の相談や、受験勉強に関するアドバイスなども行います
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