あざみ
今日は郊外の街まで電車を乗り継ぎ出かけて来ました。
平日の昼間に、学校にも行かず仕事もせず
ぶらぶらするという非日常は、
どこかさびしいけれど、解放感もあって
良かったです。
古びた柵の線路沿いの空き地に、
大きな株のあざみが咲き始めていました。
丸い花とつぼみ
つやつやの柔らかなトゲに満ちていて
アメジストのような美しい色で
あざみが咲いていたということが、
今日を良い日に、
とても良い日にしてくれました。
西脇順三郎に「あざみの衣」というタイトルのエッセイがあります。
あざみの衣という言葉から、
美しいけれど重荷を背負っているような
孤高の精神を感じます。
トゲの痛みはけっこう鋭かったです。
知らない街を歩きながら、
先日観た映画「鬼畜」のこと、
ガザやラファのこと、
子どものこと、
いろんなことを考えていました。
そのうちちょっと迷子になってしまい、
小学生の男の子に道を教えてもらいました。
あっちが僕の家だと言っていました。
その言葉を聞いて胸がきゅーっとしました。