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#19→#11→#14
藤浪晋太郎の激動の一年が終わりを告げた。
文字通りの青天の霹靂であったポスティングによるメジャー移籍表明。
新しい形を見つけたうえで、もう一年先発投手としての姿を見ることができると思っていた。
そんなちっぽけな願いを置き去るようなスケールを持った男だからこそ、ここまで惹かれたんだと今になって思う。
先発として挑戦したアスレチックスでのスタート。
大谷翔平との対戦は記憶に新しい。
最大値がでれば通用するがブレが大きく、高く険しい壁に跳ね返されるスタートだった。
シーズン途中からリリーフへ転向。
はじめはそれでもダメかと思われたが、165㌔のストレートをゾーンに投げ込み制圧する姿を見せ始める。
先発への並々ならぬ拘り、日本時代に語っていた"スピードが出すぎる"という懸念。
数字以外の不安が芽生えてしまうような出力であった。
お世辞にも強いとは言えないチームでリリーフとして腕を振り続ける中、もう一度転機が訪れる。
オリオールズへの移籍。チームは首位争いの真っただ中であった。
残暑厳しい暦の上での秋口、リリーフとして支配的な投球を続ける。
160㌔を軽く超えるストレート、155㌔に迫ろうとするスプリット、やめろ!投げるな!と絶叫し続けたスイーパーも力強さを伴って鋭く切れ、
縦に落ちろと願い続けたカットボールはスプリットの対となって猛威を奮った。
気が付けばチームは100勝に到達すると同時に優勝を成し遂げていた。
64試合 79イニング 7勝 8敗 2セーブ 防御率7.18 83奪三振 K/9 9.46 K/BB 1.84
本当に、良く投げたと思う。
こんなたかが一般人が簡単に言っていい言葉ではないが良くやった。
過去、一年でここまで投げたことはないだろう。
良い時も悪い時ももちろんあった。
メジャーリーグ故の過酷な移動、対戦打者の力量による力み、立場ゆえの準備の多さなど単純な数字では測れない疲労があると思う。
それでも、2チームの監督から暖かく声をかけられ、チームメイトに愛され、藤浪を追って全てを投げ出して米国まで来てくれる人もいる。
この挑戦をしなければ得られなかったものがたくさんあると思う。
そのたくさん得たものをいずれタイガースに還元してくれらこんなに嬉しいことはない。
見かけの数字はあまりよくないかもしれない。
最後も不完全燃焼で終わってしまった。
つまらない。心無い。不愉快な発言の対象にまだなるんだろうと思うと気が重い。
でも、藤浪晋太郎には わかっている人/深く見ている人 だけは理解できる。
なんてところに収まってほしくはない。
誰が見ても、いつ見ても、どこをきりとっても圧倒するような数字を求めたい。
それができると信じでいる。"藤浪晋太郎"に魅せられた自分はそう思ってしまう。
新しい国、新しい環境、新しい野球。
難しいことを考えすぎる暇もなく激動の一年だったろう。
人間の身体が耐えられるとは思えない出力に短期間で到達し、維持し続けた代償はないだろうか。
日本時代から、求められる場所で投げながらも、先発がしたいという希望を持ち続けた。
自己中心的でもなんでもない。投手としてそのエゴを失ったら終わりだと思う。
長く投げるために先発がしたい リリーフだと腕が振れすぎてケガをしてしまう。
プロフェッショナルとして真っ当な意識ではないだろうか。
最近、力を入れなくても100㍄が出ると語っていたが最後の登板は明らかに出力が落ちていた。
来年はどこのチームで、どこの国で、どこのポジションで投げているかはわからない。
それでも、いずれ来るであろうキャリアの最後は、
10月の甲子園球場
高校野球の頃から慣れ親しんだ聖地で
4万人の大観衆に囲まれながら
終わりなき旅を背に
まっさらなマウンドに上がり
縦縞の背番号19を身にまとい
(捕手・森友哉で)
大歓声の中、ラストボールを投げ込んでほしい。
ケガをして、投げられなくなって、背広で、ユニフォームを羽織り、ファーストピッチセレモニー。
なんて光景は見たくはない。
それでも、本人が悔いのない、やり切ったと笑顔で現役生活を終えられるような最期を迎えてくれればと思う。
波乱万丈な野球人生を送っているんだろう。
プロ入り直後のスマートな野球エリート感はなくなった。
年々大人になって落ち着いていた表情も昨季終盤には笑顔が混じった。
2023年のシャンパンファイト、いい顔してるよ。
来年はどこにいるかはわからない。
それでも注目し続けると思う。
まだまだ道の途中。
どこまでも続いていってほしいこの終わりなき旅を見守りたいと思う。
プレーオフのロースターから 外れ、チームも敗退した。
この後のオフシーズンらどうなるかはわからない。
安定感という部分では懸念があるから仕方ないかとも思う。
これが、現在地。
さぁ、今この現在地からどうなっていくのだろうか。
何者になるのだろうか。
なんにでもなれる。
どこまでもいける。
来年もがんばろう。よろしく。ありがとう。
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