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どうして英語ってこんなに難しいの?: (23) 母音のためのAIスピーチコーチ
英語の母音は日本語の母音数よりも多い。
公式には二重母音も含めると総数20個とされていますが、方言によっては19にも21にもなりますが、実は基本母音は四つです。
[i]と[u]と[æ]と[ɑ]
uも同じくあまり口を開かない
æも口をあまり開かない、日本語のアとエの中間音
aだけは日本語のアとほぼ同じだけど、英語と日本語では息の使い方が異なるのでやはり違う
この点が決定的に日本語のアイウエオとは違うので、英語は難しい。
英語の音はダイナミックなので、大口を開けないと英語は喋れないみたいだけれども、必ずしもそうではない。要は息の使い方。でも息のことは以前にも書いたので、ここでは口の中の筋肉の話です。
中間だらけの英語の母音
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これだけの母音が英語にはあるという認識は大事
英語母音には伸びる音i:やu:やɔːなどがありますが、二重母音とは異なります
二重母音は発音は難しくはないけれども、よく間違えて発音されています
英語が日本語を唯一の母語とする話者にとって圧倒的に難しいのは、日本語には母音がアイウエオの五音しかないためです。
そしてその五音は、英語の基本発音とは異なるのです。
アルファベットでは A, E, I, O, Uの五字だけれども、同じ字が複数の音を表すのが普通なので、音素は五つ以上になります。
日本語と同じように五音しかないスペイン語やサモア語のような言葉ならば、日本語話者にも外国語をマスターするためのハードルはさほど高くなかったのに。
英語という複雑な母音を持つ言葉が世界共通言語となったために、我々は大変に苦労しているのです。
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AはFatherのア
EはEggのエ
IはEatのイ
OはOh!のオ
UはCoolのウ
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母語にはない外国語の音を、口の筋肉が完全に固まった成人後に習得することは並大抵の努力では適うことではありません。
わたしは長年英語を喋っていますが、ThやRやVなど、英語特有の子音は問題なく区別出来て発音できても(口の筋肉も数か月で形成されます)、なかなか母語である日本語の母音の癖が抜けない。
長年の日本語発音の習慣のため。切り替えを自動的にさせるにはさらなる努力が必要。
意識して話していないと、口を大きく動かさなくなり、ふとすると日本語的な音が飛び出してしまう。
広くて奥深い英語の口と喉と、狭くて舌をあまり必要としない日本語の口と喉は全く違う。
ギアチェンジが必要なのです。
だから日本語と英語を同時的に交互に喋るのが苦手です(笑)。
ギアチェンジしなくても、わたしの英語はほとんど通じるけれども、呼気が浅くなり、どこかで「あなたは日本人ですか」といわれて出自がばれてしまうことも(笑)。
非英語ネイティヴのアクセントは個性なので、日本国内で時々英語を喋るだけならば、そのままでもいいかもしれないけれども、英語圏に長年暮らしているわたしには、美しい英語の発音はわたしの永遠の憧れです。
「美しい」は主観かもしれませんが、より多くの人に理解される英語は美しい。そういう正統な標準英語のことです。
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英語の親戚のスウェーデン語(たくさんの母音を持つ)と
日本語同様に五音しか母音のないスペイン語との比較
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次第にこの発音チャートが意味深くなります。
左側が唇。右側が口の奥の方。
アイウエオのアにあたるFatherのAが一番深くて奥の音。
でも喉を響かせないと、日本人が誰でも作れる音でも英語的には響かない。
日本語にはない母音を日本人が発音すると
日本語の音で発音してしまうので、いわゆる日本人訛りになる
Eatのイはアイウエオそのままでも(大きな口で)、
Bitterは口をすぼめて、口の中の少しばかり後ろの方から発声
エも同じで、StayとLetterのエは異なる。
Letterのエは日本語のエよりももっと奥の方から発声
発音矯正を手助けしてくれる人工知能アプリ
最近は流行りのAIアプリを使って、更なる発音矯正に励んでいます。
2022年暮れに無償で世界に提供されたチャットGPTに始まるAIの普及は、語学学習の在り方さえも変革しました。
人工知能革命はまさに世界を日々別の形へと変容しているのです。
このNoteをはじめとするオンラインには、英語発音矯正を指導なさっている方、そして生徒さんを募集している方がたくさんいらっしゃいますが、残念なことですが、あの方たちは近く廃業せざるを得なくなる。
アプリに音読なり会話するなりして、自分の音声を録音すると、自分が喋った一語一語に対してフィードバックしてくれる人工知能アプリは史上最強の言語教師です。
一緒に英語の会話練習さえもしてくれる。こちらが喋るとAIである相手はこちらの言葉を理解して言葉のキャッチボールができるのです。
アプリにできないのは、おそらくやる気のない生徒に勉強をさせることなので、やる気溢れる独学で頑張れる人はアプリだけで英語がうまくなりますが、誰かと一緒ではないとできない人には、人間の先生が良いですね。
だからすぐには廃業しないかな笑。でも生徒さんは減ることでしょう。
人工知能が全ての発音矯正の先生をすぐになくしてしまうわけではないかもしれないけれども、生徒さんたちには、より多くの学習選択肢が増えたわけです。
発声した全ての音の添削という言語学習者には夢のようなアプリが利用できるのです。
外国に行って友達できても、ここまで熱心に発音矯正に付き合ってくれる人はまずいないはず。恋人を作っても、こればかりでは嫌われてしまいます。
生身の人間の英語の先生は、まずそんな面倒くさいことはしてくれませんが、人間ではないAIはキレたりしないで、そうした作業を全く厭いません。
人工知能さまさまです。
わたしが使用しているアプリ(クロームアッドイン)
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人工知能が発音矯正の手助けをしてくれるアプリはいろいろあるようですが、わたしが一番良いと思ったのは、ブラウザーGoogle Chrome グーグルクローム付属の、つまりAdd-inの「Pronounce」です。
AIスピーチコーチ。
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月に数千円程度であなたの英語が完璧になれば安いものです。
無償版でも一日に十字程度は無料で矯正してくれます。
わたしにはこれで十分。
アメリカ発音に準じたソフトですが、イギリス的な発音でもそれほどに問題ないです。
Rを伸びる音に入れるRhoticな音がアメリカ式の特徴ですが、
そういう点はあまり取り上げないようです。
わたしはKnowledgeのOをアではなくオで発音しますが、
そうした点は全くアプリは指摘しない
waterをウォーダーみたいにアメリカ方言でなくても、
Let it goをレリゴーと言わなくても、
Newsもヌーズでなくても問題なし。
アメリカにもいろんな発音があるので、イギリス式を学びたい人でも役立ちます
共通語としての英語の基礎を叩き込み、上級者の癖を見抜いてくれます
わたしの場合は子音はほぼ完璧なのですが、
録音ごとに母音の「イ」と「エ」や弱い「ア」がなまっていると指摘されます。
間違って覚えていた二重母音も指摘されました。
やはりまだまだ修行が足りないことが判明いたしました
最強の発音矯正マシーンです
発音矯正で、誰でもすぐに直せそうなのが、イの音。
例えば、BusinessのUの部分のイ、Informationの最初のIのイ、It isのイを口をすぼめて発音すると、あっという間に英語的な音になります。
日本語のイは口の中の真ん中くらいで作る音で、この音では日本人英語丸出し英語です。
英語は英語には存在しない発音では喋らないこと。これに尽きるのですが、口の筋肉を鍛えないと、わかっていてもできるはずはない。
語学は筋トレなのです
野球の千本ノックのように、正しい音を何百回も繰り返して喋ってみることが大事。
そして毎日5分でいいからする。習慣は筋肉を作るのです。
週に一度、週末に数時間するよりも、毎日朝ごはんの前に五分でもする習慣を持つ方が上達しますよ。
人間は習慣の生き物。
この間はこんなレポートをもらいました。
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口をあまり開かないで、でもエにならない程度の弱いアの音。
わたしは曖昧母音以外はアに近い音をなんでもæにしてしまう癖がある
でも発声がコンピュータにきちんと届かないこともあるので、
正しくても間違いだとされることも
でも練習させてもらって言い直せる機会となるならばOKです
コンピュータが音をきちんと拾ってくれるかが今後も課題かも。
専用のマイクロフォンを使うと感度が高くなり、正答率も高まります
Practiceを選択して、きちんと発声できると、こんなふうに、Well Saidと言ってくれます(笑)。
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次の課題に挑戦
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きちんと言えないと
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上の白のボタンでは自分の音が聞けて、
グリーンを押すと模範解答の音を喋ってくれます
時にはアメリカ発音にこだわられることもすぎて
Supportがだめだと指摘されて、アメリカ式にRを足して
喉を震わせてSuppoRtと発音するとパスしたのには苦笑しました
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四つ目の最期のOneでGood Job!で四つの課題終わり。
こういう課題をやってみると、自分の問題点を洗い出すことができます。
なくて七癖といいますが、誰にでも発音の癖はあるので(個性ともいえます)、こういう点検ができると英語が見違えるほどに上達しますよ。
続いてはこんな課題。
ClimateのmAteの部分がだめだったらしい。Aはサイレントでもいいはずなのに、やはり機械は融通が効きません。
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間違った音を繰り返し練習しましょう
CLIという部分、子音連結ができないとパスしません
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そして最後にはどんな発音ができたなどのレポートが届きます。
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というわけで、自分としては、英語の母音、まだまだ上達させる余地があるなということを見つけることができたのでした。
母音を意識してテキストを読む:「鏡の国のアリス」
さて、それでは実践編。
実際に母音の音を意識して英文を読んで見ます。
テキストにするのはわたしが大好きなルイス・キャロルの「鏡の国のアリス」の冒頭部分。
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AND WHAT ALICE FOUND THERE
「鏡を通りぬけて、そしてそこでアリスがみつけたもの」が原題
冒頭に置かれた詩とチェスの解説を飛ばして第一章。
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「鏡の国」では白黒の二匹の子猫たちから
英文を日本語訳してみます
ひとつ確かだったのは、白い子猫には、なんのかかわりもなかったことでした。まったくのところ、黒い子猫が悪かったのです。それというのも、白い子猫はお母さん猫に15分も顔を洗ってもらっていたので(とてもよく我慢できたと思えます)、だから悪戯なんてできるわけはなかったのがわかりますよね。
物語の導入部として、とてもよくできた文章。
これからどうなってゆくのかを知りたくなりますよね。黒い子猫がどんな悪さをしたのかって。
でも今回は文字だけに注目します。
最初の段落のテキストは62字の英単語からできています。
スペースを含めて321文字ありますが、62字なので各単語のあとには一次分のスペースがあるとすると、261文字となり、ハイフンやセミコロンなどを除くと全体でほぼ250文字あると考えられます。
これらの母音のアルファベットの音を考えてみましょう。
アルファベットのA
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全体のほぼ一割がAで構成されています
Was, That, Had, Black, Washed, Cat, Last, Hand:
Aの音にアクセントが置かれるとほとんどの場合、日本語のアとエの中間のæになるのです。もう英語のAのDefault: 基本形と言ってもいいかも。
AliceやAppleのように語頭に置かれてもアクセントがある限り、Aはæ。
でも時にはこの法則が当てはまらないAもあるから英語は難しい。
Certain:Tの後のAIは子音Nと挟まれてサイレントに。Certnとは綴らないでサイレントな文字だらけなのところが英語らしさ。
Fault, Quarter:Auで「オー」に変化。母音がつながると音が完全に変化します。Quarterの場合はUと連結して「オー」ɔに。
Face:下のEでも述べますが、一音節の単語で語尾にEがあると、単語中のAはアルファベットそのままに「エイ」と発音されるようになります。でもDesperateのAのように、複音節だと「エイ」にはならない。
An, Any, And:アクセントのないAは大抵は曖昧母音になりますが、Andにアクセントがある場合は、最初のæになります。
イギリス式はæとなるべき音がもっと口内の上の方の開いたaになる場合もあります。
でも基本的にアクセントがあると、Aはæ。
面白いのはGarageという単語。日本語のカタカナで、車の収容庫のガレージ。
英米でアクセントの位置が異なるのです。
/gərάːʒ(米国英語), gˈærɑːʒ(英国英語)/
アメリカ発音では、カタカナで無理やり書くと「ガラージ」。この場合のAは弱いəなのだけれども、イギリス式だと「ギャラージ」。アクセントがAにあるので、Aはæになる。
というわけで、アクセントがあるとæ、アクセントがないと曖昧母音化してəとなるというのがAという字の基本。
二重母音化して「エイ」と読む場合がむしろ例外的かも。ApexとかCoordinateとか。
アルファベットのE
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英文はほぼ半分くらいは母音となりますが、
日本語の音素は子音と母音が引っ付いた音が基本なので、
母音率は間違いなく半分以上になることに比べると母音が少ない。
逆に母音ではない子音がこれほどに英語にはあるとも言えます
英語は子音中心の言語なのです
One, The, White, Face, Washed, Have: つなぎのE、これらはサイレント
Certain:Rと引っ付くことでEが逆さまになったəːに。曖昧母音
Kitten, Pretty:次に出てくる短い「イ」の音、または省略。
アクセントがないと全ての母音は曖昧になるのが英語の特徴。
Entirely:アクセントのないEは、Iとして発音されることもあり、アメリカ発音では「インタイアリ」。でも英国式では「エンタイアリ」。
/ɪntάɪɚli(米国英語), éntɑɪɚli(英国英語)/。
ReのEはアクセントがないので曖昧母音ə。
Been, See, Mischief:ダブルEで「イー」に。この音日本語と同。MischiefのEでは伸びるIの補足記号みたいに存在しています。ieで「イー」。
Quarter, Considering:これもアクセントがないので曖昧母音ə
Bearing, Well:これは強いエで、日本語と同じでもいいですが、アメリカ発音だともっと口の奥から発声するɛ。
英文の中の最頻出文字はEだそうですが、この段落でも28個で最多。
英文にEが多いのは、単語の語尾に付けられることが多いから。
そして語尾のEは大抵サイレントになりますが、Eがあるとないとで、単語内の母音の音が変わるという記号になることが多いのです、
例えばChangeという言葉、さいごのEはサイレントでも、このEのためにAはいわゆるアではなく、二重母音の「エイ」になる。カタカナで書いて、チェンジではなく「チェインジ」が正しい音。WhiteのIも「イ」ではなく二重母音の「アイ」に。
Eは二重母音を導く非常に大事な記号なのです。
発音されるEの発音は基本的に、E(エ)なのですが、母音図式化表の口の前の部分の中ほどに複数のエがあります。そして時にはアルファベット名そのままに「イー」とも読まれることも。
以下の表に照らすと、日本語的な発音をなくすためには、日本語のエよりも、もっと奥からくぐもったエの音を出せるとネイティヴらしくなります。
アメリカ発音ではさらに奥からɛにしましょう。いわゆる外人っぽい音が出てきます。
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アルファベットのI
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アイは日本人らしさ丸出しになりやすい音。
アイウエオのイではなく、もっと口をすぼめた弱い音が英語の基本。
テキストからはWhite以外は口をすぼめて出す短いIの音です。是非マスターして下さい。そんなに難しくないけれども、日本語にはない音なので、意識していないと慣れるまでは要注意です。
アルファベットのO
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Oはアイウエオのオとして読みたいところですが、基本は二重母音のオゥ。
ONLYはオンリーではなくオゥンリー。頻出語のSoも、ソーではなく、二重母音でソゥ。Oldもオゥルド、決してオールドではありません。
語頭に出てこない場合は、オーとなる場合もあります。Forとか。
でもToやDoはウー。
Ofは文中で普通はアクセントが置かれないので曖昧母音。
Oはどんな音にも変化するので、どういう音なのか、しっかりと確認して下さい。
アルファベットのU
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このテキストにはUが少ない。uはウでいいのですが、Couldは強いUで口をすぼめて。
FaultとHourのUはサイレント。
Youの”Ou”でUの音になります。でも二重母音ではありません。
Uの問題ある音は、Butなどに出てくる次の音。アとオの中間みたいな音です。
曖昧母音ではない弱い「ア」:O?U?
このテキストには、Pronounceで指摘された弱いアʌ(Butなど)が出てこなかったですが、Run, Sun, Gun, Gum, Bus, Cup, Mug, Pumpkin, Nut, OneやLoveなどの基本単語で頻繁に出てくる大事な音です。
曖昧母音ではない、少しとがったアとして、æでもəでも、大きな口を開けるaでもない、弱いアとして覚えておいてください。OからもUからも出てくる不思議な母音です。でもAやEではありえません。
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まとめ:
英語の母音の発音の基本形は、アイウエオではなく、次の四音。
[i]:チーズの口を横に開くイではない、口を少しつぼめて出すイ
[u]:日本語のウのように突き出さない、口の形を変えないで発するウ
[æ]:口は半開き。アとエの中間音
[ɑ]:日本語のアよりも深くて、喉の奥から噴き出すようなア
これらの音を基本として、口の奥か、口をすぼめて前の方で発声するかなどで、それぞれの発音が微妙に変わる。
この微妙さと組み合わせで20個の英語の母音が発声できる。日本語やスペイン語や太平洋語の発想とは全く違うのです。
これらの音の違いを表現できるようになると英語の母音もネイティブに近づきます。
[i] and [ɪ]:弱いイと長い大きなイー
[e] and [ɛ]:日本語的なエともっと奥から出すエ
[u] and [ʊ]:口をすぼめないウと口をすぼめるウー
[o] and [ɔ]:口の手前のオともっと奥から出すオ
二重母音は長母音ではない。
日本語のカタカナで伸びる音でも英語では二重母音であることはよくあります。
Oは大抵、二重母音。
Goはゴーではなく、実はゴゥgóʊ。Ghostもゴーストではない。AgoもGoldも。カタカナ語には要注意です。ソーシャルとか、プロモートとか、カタカナ語の伸びる音はおそらくほとんど英語に置き換えると間違い。
だからそういうカタカナ語は和製英語ですね。
Coordinateはカタカナでは「コーディネート」だけれども、英語では「コウディネイト」。InspirationもinformationのAもすべて二重母音なのです。
二重母音については書き足りていませんが、母音の基本は大体こんなところです。また今度二重母音の話を書きます。
お役に立てたのでしたら、幸いです。
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