ドイツ歌曲最美の歌:Morgen

そして明日、太陽は再び輝き、
そしてわたしの歩いてゆく道を照らして
またわたしをあの人に会わせて、幸福にしてくれることでしょう
光に満ちたこの地上において🎵

「明日はあの人に逢える、素晴らしい日になる」という歌詞のリヒャルト・シュトラウス最美の歌曲。

美しいヴァイオリンソロを伴うオーケストラ版で聴くと、こんなにも美しい歌は他にはないのでは、と初めて聴いたときに感動しました。

ヘッセとアイヒェンドルフの詩に音楽をつけたシュトラウス晩年の「最後の四つの歌」よりもこの歌が好き。

作品27なので、先日紹介した作品28「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」と同じころに出版された音楽です。若い作曲家の未来を信じる明るさにあふれた音楽です。

「Morgen」は英語の「Morning」と同じ語源の言葉だけれども、ドイツ語では「次の朝」を意味して「明日」の意味に。でもやはり午前中の意味もあり、あまりにややこしい。古英語ではシェイクスピアはやはりドイツ語と同じように「Morning」を明日の意味で使っていました。

次の日の朝が明日のイメージなので「Morning = Next day」。でも現代英語では次の日の朝は「Tomorrow Morning」。言葉は変わり続けるけれども、これは人間の都合。暗い夜のあとには、美しい朝日に輝く朝は必ず訪れる(晴れていれば)。

Morning, Morgen(明日の朝、今日の朝)はいつだって希望にあふれている、と思っていたい。

だからこの歌を「おはようございます」に送ります。今日もよい一日をお過ごしください。

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