あの人が 願っていたこと 01
痛いことは 嫌だ
傷つくことも 避けたい
好きな人なんて いない
けれど それを知った上で
痛く 傷がつくことを 知った上で
歩みを進める人が いる
この絵を 書かせてくれた方は
とある 社会の痛みに
身を 投じようとしていた
かつて 距離を置いた痛み
自ら 蓋をした痛み
それが 今になって
目の前に 現れた
社会には痛みが 数多くあるけれど
自分ごととして 痛むことができる痛みは
その人が扱うべき 痛みなのだと思う
大きな痛みに 戸惑いを感じつつも
取り組むこと自体は すでに
心に 決めていた
自分が扱うべき 痛みだと
知っていたのだ
暗い暗い 森の中
みんなが眠りに 落ちる中
静かに 力強く 動き出す
触れれば 触れるほど
進めば 進むほど
空気との摩擦が
その身を 焦がす
もしかしたら この方の取り組みは
すぐには結果に つながらないかも
しれない
けれど たぶん 大事なのは
きっと そこではないのだ
この痛みに 取り組む姿は
真夜中に 大きな尾を描き
住む人たちに 届く
誰かが 身を削りながらも
取り組んでいることを 知る
それは 大きな希望であり
自分も 何かしてみようと
勇気が 湧き上がる
ひとり またひとりと
その姿をみて あとに続いていく
そして こうやって
人が続いていくこと こそが
その痛みを 癒していくのだと思う
この絵は 願いの絵
痛みに自分を投じる覚悟の絵
いいなと思ったら応援しよう!
いただけたら、とてもうれしいです!サポートは、台紙となるマーメイド紙、絵に使う画材、額装、などの道具代に還元させていただきたいとおもいます。