インスピレーション
インスピレーションとは単に感覚でパッと浮かんでくるものではない。そんな都合よくはいかないものだ。
今までの確かな経験に基づき、あらゆるジャンルにアンテナを張り巡らせ神経をすり減らしながら、脳に叩き込むのだ。
レシピノートをぱらつかせ、料理本をぱらつかせ、耳納の景色に眼を反らし、とりあえずコーヒー(カフェイン)を注入する。
無才能に頭を抱えるときもある。しかしまた目薬をさし、スタートラインまで戻り食材を違う角度で見直す。如何なるときも気力は全て切らさない。
やはり原点回帰、模索、挑戦、失敗の繰り返し、妥協すると昨日の自分に負けてしまう。
そぅ、その胃が擦りきれるような、白髪が増えるような日々があってからインスピレーションが舞い降りるのだ。
天才ではない私はこうする他ないのである。