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獣医療における外科手術のゴールとは
人間の医療ドラマなどで、手術のあとに外科医が
『手術は成功しました!もう大丈夫です!』
と、言っているのをよく見かけます。
実際の医療現場でも同じように言っているのかわかりませんが、私はそれを見るたびにすごいなと思ってしまいます。
獣医療でも、外科手術はよく行います。
毎回全力は尽くしますし、無事に治るように完全な手術を目指します。
が、
何も問題なく手術が終わったとしても、ここからが本当の勝負だと私は思っています。
つまり、手術が終わったらゴールではなく、ここからが本当のスタートだと思います。
獣医療においては、術後管理がとても重要です。
まずすぐに思い付くことは、術後に動物が患部を気にして舐めたり、自分で縫合糸を取ってしまったりすることです。
なかにはあまり気にしない子もいますが、動物たちは何故そこに違和感や痛みがあるのかわかりません。
なので、気にする動物の場合はエリザベスカラーや術後服などを着せなければならないこともあります。
それでも上手に患部をなめてくれる子もいますしね(笑)
術後に患部をなめられたり、抜糸されてしまったりで苦労したことがあるのは私だけではないはず(笑)
きっとほとんどの外科手術をする獣医師が経験していると思います。
その他にもこちらが予想もしないトラブルが色々と起こるんですよね(笑)
そのトラブルが起きるたびに、それを一つずつ対処していって自分の経験としていく。
そのようにして手術後のトラブルを減らせるようになってきました。
何事も経験ですね(笑)
なので、獣医療における外科手術のゴールとは、
手術した動物の抜糸が終わって日常生活に戻れた時
ではないでしょうか?
そこまでは何が起きるかわかりません!
だから私は抜糸が好きなのです。
以前にも記事に書きましたが(笑)
しかし先日、手術の抜糸も終わってしっかり治ったうさぎが、しばらくたってから違和感のためか以前の手術部を自分で齧ってしまいました。
…もう、ゴールしてたじゃん……
と、当時は思って気持ちが沈みました。
しかし、うさぎは特別に繊細な動物ですからね!
新たな経験値が増えました(笑)
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