エクスタシーを売れない老人は、インターネットが使えない老人と同じだ/プッシャー3〈あらすじ・ネタバレあり〉
2024/11/04鑑賞。52点。
【ザ・ソプラノズ】の世界的な成功は、犯罪者をBad Assに描く映画・ドラマよりも、彼らの抱く問題を緻密に描く作品の方が人々に支持されることを証明した。
本作は、前作に続いてまさに"問題"を描いているが、さらに磨きがかかっている。
ラドヴァンはカタギの生活を"ここ20年で最も幸せな時間"と表現したが、元ボスのために1回限りとはいえ汚い仕事をした。一度でも裏社会で生きた人間は「これで最後」を口癖のように繰り返して、危険な仕事を続けるのだろう。
4作目はモハメドを主役にして製作予定だったが、演じる俳優が逮捕されたことで中止された。
〈あらすじ・ネタバレあり〉
コペンハーゲンで最も恐れられる麻薬ビジネスの元締め・ミロは、手を組んだトルコ人の新興組織に舐められ、勢いを失っていた。
ミロ自身も影響力の弱体化は自覚しており、ストレスでコカイン中毒になるほどの落ちぶれ方。
前作ではカートに「コカインを売る」と言っておきながらヘロインを売りつけていたミロ。本作では、ヘロインを注文したのに手違いでエクスタシーを渡されるほどヤワになっている。
トルコ人プッシャーのモハメドにエクスタシーを捌くよう依頼するが、彼は行方をくらます。
エクスタシーも金もないミロは、アルバニア人たちの仕事に手を貸してヘロインを得ようとする。
18歳の女を売りたがっているポーランド人がおり、アルバニア人は人身売買組織の仲介役だった。
ミロは、自分のレストランを取引の場として提供するが、アルバニア人とポーランド人が自分を馬鹿にする態度を取るので腹を立てて殺害。
そして、モハメドを見つけ出して拷問する。
そこで判明したのは、アルバニア人たちから受け取ったエクスタシーが飴の粉末だったこと。アルバニア人たちはヘロインを用意する気もなければ、エクスタシーを渡すつもりもなかったのだ。
ミロはかつて部下だったラドヴァンを頼り、死体を処分する。
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