恐怖に打ち勝ったお前は、たとえ銃の名手じゃなくても皆が恐れる人間になるだろう/プッシャー2〈あらすじ・ネタバレあり〉
2024/11/04鑑賞。74点。
前作の主人公を演じたキム・ボドゥニアと監督のニコラス・ウィンディング・レフンが不仲になったため、マッツ・ミケルセンが起用された本作。
冒頭の刑務所のシーンは、本物の刑務所で撮影を行なっている。
赤ちゃんの前でマリファナやる母親とタバコ吸う父親なんて治安が悪すぎる。
父親からは無能扱いされ、刑務所にいる間に愛していた母親が死んだことを赤の他人から聞かされるトニーには、同情してしまう。徐々に父性に目覚め始めるトニーだが、その父性は彼が今まで抱いたことのない嫌悪感を知るきっかけにもなる。赤ちゃんの母親・シャーロットは、養育費やら生活費を手に入れるための手段として我が子を育てており、マリファナにコカイン、タバコとやりたい放題。
トニーが最後に父・デュークを殺害するのは、ただ新しい人生を手に入れるためではない。ダメ息子だった自分を否定するのは、まだ理解できる。良い息子になろうと思っても認めてくれない父親への憎しみが増幅したからだ。そして、"父を殺す"という行為はトニーにとって、我が子に幸せな人生を与える意味もある。
舞台はデンマーク、コペンハーゲン。
前作の主人公の相棒・トニー(演. マッツ・ミケルセン)は、ヘマをやらかして刑務所送りになったが、刑期を終えて出所する。
父親の仕切る車窃盗団に加わったトニーだが、刑務所送りになる前にセックスした娼婦・シャーロットが自分の子どもを産んだと知る。
カタギの生活に戻ろうと決心するトニーだが、今まで裏社会で生きていた男がそう簡単に変われるわけがない。
親友・カートから「コカインの取引があるのでボディガードをして欲しい」と頼まれたトニーは、楽に金を稼げそうなので手を貸すことに。
取引現場となるホテルの部屋に現れたのはかつてのボス・ミロで、コカインではなくヘロインを持ってきた。
仕方なくヘロインを受け取るカードだったが、ホテルのドアのノック音を聞いて警察だと勘違いし、ヘロインをトイレに流してしまう。
実はカートは、トニーの父・デュークから借金をしており、手に入れたコカインを捌いて返済するつもりだった。
そのことを知ったトニーは自分を巻き込んだことに激怒するが、直後カートは身を守るために姿を消す。
ー父の信頼を得るために親友を殺すか
人生をやり直すために父を殺すかー
カタギの生活を得るためトニーは、父・デュークを殺害し、赤ちゃんを連れてコペンハーゲンを離れる。
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