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人見知りが美容室で心を開いてみた話

今回はこの記事から派生したお話になります。

失敗談というか、ちょっと情けない悩みの話なのですが、もしよろしかったら手を差し伸べてやってください……。


伝説の美容室

私はずっと美容師さんとあまり話さないようにしてきました。必要最低限の話をする以外は、雑誌などを読んだりしてそれとなく話しかけないでオーラを出したりしていました。

けれどもそんな時、私に転機が来ました。

冒頭にリンクを貼った記事に記載した内容に関係しているのですが、私は数年前好きな人ができたため可愛くなりたいと思い、原宿の美容室に行ったんです。

その美容室は雑誌に美容師さんの考えたヘアスタイルが載ってるくらいに有名なところでした。私は迷わずに雑誌に名前の書いてあった美容師さんを指名しました。

担当をお願いした美容師さんはとても人気で、手が空くまでは他のスタイリストさんがシャンプーやマッサージをしてくれました。

そこまではまあよくあるし普通だと思いますよね?


さすが原宿、美容室業界では激戦区なだけあってサービスがすごいんです。


担当したサポートのスタイリストさんが、嫌味のない態度でさりげなく話しかけてくれるんです。ちゃんとこちらの様子をうかがいながら、興味のある話題を探して下さっているのがわかります。

今までの、私が話さないタイプと判断するとすぐに話すのをやめる美容師さんとは違います。丁寧に言葉を選んでくれるんです。

私はその態度にだんだん緊張を解き、自分の思っていることなどをすらすらと話すことができるようになりました。

どこから来たか、スタイリストさんがその地域について知っていること、そして私が好きな音楽の話などいろいろお話しました。ちなみに私と同じくミスチルがお好きだということで話が盛り上がりました。


もしかしたら私は美容師さんと話すのが苦手なのではなく、単に人見知りだったのかもしれません。

そして担当の美容師さんが来た時にも、既に心を開いている状態だったためとてもリラックスして髪を切ってもらうことができました。

先ほどのスタイリストさんたちは、担当の方がやりやすいように場を温めておく役割も担っていたのかもしれませんね。その美容室には数回行きましたが、当たり前のことながら施術も申し分なく毎回気持ちよく帰ることができました。


一歩踏み出してみれば

私は地元の美容室に戻ったのですが、それ以降は美容師さんとヘアスタイルに関しての話ができるようになっていました。

自分が髪質で困っていることに関するアドバイスを聞いたり、季節ごとのスタイリングのコツなど質問したりしています。また、少しではありますが雑談程度ならできるようになりました。

これは自分的にものすごい進歩でした。

施術中にずっと黙っていた私が、相手の専門分野ではありますが自分から話しかけることができるようになったんです。

そして、今の美容室で指名している美容師さんに繋がっています。


その方は女性の方で私が病気の影響でできないことを、何も言わなくても察して助けてくれました。私は細やかな気遣いに感謝し、ずっと指名を続けています。もう二年くらいでしょうか。

けれども、最近気づいてしまったんです。ヘアスタイルに関する話と雑談ばかりしていて毎回同じパターンになっているということに。

何で今まで気づかなかったんだろうと思い、恥ずかしくなりました。

そのため、何か他のお話ができるようになりたいと切実に思っているんです。原宿の美容室では美容師の方がインスタをやっていたため、その関連する話題ができたりしていました。


もう一歩進んでいけたら

共通の話題があるかわからない美容師さんと話すってどうやったらいいんですかね?これは美容師さんに限らず、他の方でもそうかもしれません。今まであまり話さないできたので、いきなり態度を変えるのは緊張します。

この前いつもと違う話もしてみようとしたのですが、できたらもう少しリラックスして話したいって思うんです。

いきなり深い話を振るのもおかしいし、興味があるかわからないのに自分の話をするっていうのもどうだろうって思ってしまうんです。私自身あまり自分語りされ続けるのが好きじゃないので。

美容室で美容師さんと楽しそうに話している方が羨ましいです。

なんとなく美容室で様子を探っていると、男性の美容師さんは自分の話をしていて、女性の美容師さんは話を聞いている印象があります。


私は現在働いていないこともあり、仕事の話はできる気がしません。時事問題というのも堅い気がします。けれども私の好きな音楽の話が大丈夫だったらいいのにと考えてしまいます。

正直好きなアーティストの話がOKだったら話を続けるだけの自信があるのですが、こればかりはどうしても趣味が合うかどうかっていうのもありますよね。


変化したもの

あんなに美容師さんと話すことを拒否していた私が、これだけ話したいと思うようになるとは思いませんでした。

コロナの影響で家にいることが増えて、人と話す機会が一気に減ったということが原因かもしれませんね。寒い日は人肌恋しいのと同じように、もしかして単に人恋しいのかもしれません。

それが、私の場合人見知りなので「自分がある程度信頼している人と話したい」となるんだと思います。


あの空中庭園のような、明るくて活気のあったお店はもうありません。気付いたときには移転していました。けど私は思い切って原宿のお店に飛び込んだ時のことをずっと忘れないでしょう。




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