ワン・イーボー(王一博)が日本の小説に初登場!?『パッキパキ北京』めちゃおもろい【読書感想文】
綿矢りさの小説『パッキパキ北京』(集英社)は、年度替わりのバッタバタの生活で疲弊した心に効いた。
「癒す」でも「ほっこり」でもない。「何か楽しいこと、したい!!」という前向きな読後感をもたらす。
主人公は、自分の欲望に正直。フレネミー(友人の顔をした敵)のマウントも、不測の事態にも動じない。
そんな主人公が、コロナ禍後期の中国に駐在中の夫に呼び寄せられる。
夫は、ハイキャリアな雰囲気で、文学の素養があり、中国文化に詳しい。だが、異文化にはなじめておらず、疲弊し