sparrow tears

ラブコメディ研究家。紙の書籍が好き。noteの執筆テーマは、ラブコメ・書籍の感想・時事ネタなど。 感想はアジア圏のラブコメ率多め。 sparrow.tears0033@gmail.com

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    アジア圏のラブコメディについての記事をまとめました。

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カップル間の価値観の違いをあぶり出す「イーロンマスク」というテーマ

アメリカのラブコメ『Girls』の中に、本気の恋が始まりそうな相手が、自分とは異なる大統領候補を支持していたために、ドン引きして別れる場面がある。 このシーンを思い出したのには、理由がある。 「イーロンマスクの話題を巡ってパートナーと口論をした」 と最近、友人が言っていたからだ。   今「イーロンマスク」という存在に対する感情は、二分されているように思う。   例えば、この数日間のツイッター社の動向に関するニュースサイトの反響を見てみると、イーロンマスクの行動に対するコ

    • Yahoo!ニュースを起点に見えてくるニューズウィーク誌の斜陽

      日本一のニュースプラットフォームYahoo!ニュース。 さまざまな媒体から毎日7500本ものニュースが提供され、月間PV数は830億にのぼる。  Yahoo!ニュースでは、新聞社の記者が念入りに取材した記事も、1記事2000円でwebメディアの外部ライターが執筆したゴシップ記事も同じ土俵に並べられ、仰々しい見出しが読者を手招きする。   文末でも言及するが、たとえ配信先のYahoo!ニュースで読まれたとしても、配信元の会社はたいして儲からない。そのため「Yahoo!ニュース

      • 【インド映画】『花嫁はどこへ』。笑えて泣ける最高の2時間

        10月4日(金)に、日本で劇場公開されたインド映画『花嫁はどこへ』   外国語のレビューがとてもよかったので、公開を待ち望んでいた。 映画館に足を運んで、鑑賞してきた。最高すぎた。  舞台は、2001年のインド。   夫の実家に向かう満員電車で取り違えられた2人の花嫁を起点に物語が進んでいく。以下のような社会的背景をフル活用した、構成が素晴らしかった。 結婚は個人と個人の意思で自由にできるものではない 花嫁は婚礼のために、婚礼用の赤いサリーをまとい、ヴェールで顏を覆って

        • 中国ドラマを平和な気持ちで楽しみたいけれど…

          海外ドラマが好きで、中国で配信中(日本未上陸)の人気ドラマを視聴して、noteで紹介している。   いろんな国の人気ドラマを純粋に楽しみたいけれど、こと中国ドラマに関しては、情報を深掘りすると、モヤモヤする機会が少なくない。   例えば、ドラマを通じて好きになった俳優たちのSNS(ウェイボ)を見ると、日中の歴史的な節目の日には、芸能人がみんなそろって同じ投稿をしていることに気づくだろう。ニュース通信社が配信した「血と涙を決して忘れない」という類のメッセージを「リツイート」のよ

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          【中国ドラマ】人気ドラマ続編『長相思2』が切なすぎた

          2023年の夏、アジア圏を中心に大人気ドラマとなった古装ファンタジーロマンスの『長相思(1季)』。   女主に思いを寄せる4人のキャラクターがそれぞれに魅力的で、「どのキャラが好きかで、恋愛観を占えるのではないか」と、書いたことがある。 女主に思いを寄せる人たちを振り返ると… 国と家のために打算的な結婚をしても、ずっと女主を思い続ける男主1 女主しか愛せないのに、家族にだまされて政略結婚させられる男主2 冷酷を装いながら、自らの命を削って女主をサポートする男主3 ひ

          【中国ドラマ】人気ドラマ続編『長相思2』が切なすぎた

          【中国ドラマ】古装『柳舟记』完走!おもしろすぎてリピート中

          動画配信アプリ『WE TV』などで配信中の中国ドラマ『柳舟记』を視聴し終えた。   キャスト、演技、衣装、セット、アクション、後半にかけての盛り上がり、エンタメ度。どれをとっても申し分なく、2024年の中国ドラマの中では、現時点で私にとってのベストドラマだ。  男性主人公は、人気ドラマ『長相思』で主人公をつとめた張晚意(チャン・ワンイー)。 女性主人公は、まばゆい美しさの王楚然(ワン・チューラン)。   物語のあらすじは、こんな感じ。 軍を率いる高位の男主。敵の一味を追

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          アルバム「離婚伝説」を曲順に聞いたら、極上の「恋愛小説」だった!

          人気急上昇中の2人組バンド『離婚伝説』のアルバム『離婚伝説』。 歌詞に耳を傾けて曲順に聞くと、一編の物語が浮かび上がってくる。 章ごとに男女の視点が入れ替わる、恋愛小説のような構成になっているのだ。    物語の主人公は、刺激の多いメルヘン的な非日常世界を好む彼と、日常生活で変わらぬ愛を求める彼女。 そんな2人が恋に落ち、思いを通わせた後は、どうなるのだろうか? サブスクでシャッフル再生していたときには癒し系ソングだった曲が、物語に組み込まれると「恋人がこれ言ってたら、

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          藤井風スタジアムライブ「抽選システムの下では、みな平等」感がすごい

          この1年、私はチケットアプリの『E-PLUS(イープラス)』を利用して、海外・国内アーティストのライブに何度か足を運んだ。チケットを取ってくれた友人から分配されたり、私がチケットを取って同行者に分配したりしてきた。   それらのライブと比べると、藤井のライブチケット販売における「ぜったいぜったい、転売させねえ!」というメッセージの強さったらない。   先日、『E-PLUS』から藤井風の8月のスタジアムライブの2枚のチケットを申し込んだが、一次、二次に申し込んで2度落選した。S

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          ベストセラー本『ぼくのじしんえにっき』著者による絶版本『ふうせんの日』が衝撃の内容だった

          小学生の課題図書に選出されたことがある『ぼくのじしんえにっき』という絵本をご存じだろうか。初版は1989年だが、2023年に新装版が復刊し、今夏の推薦図書に指定している県もある。   大地震が起こった後の街の様子、災害でむき出しになる大人たちの人間性を、子どもの視点でえぐるように描写する同著。大きなテーマを扱いながら、小さな生活習慣で家族がもめる様子や、正しさを振りかざして争う人間関係が生々しく、「災害が頻発する国で、私たちはどう生きるか?」というテーマまで考えさせられる。

          ベストセラー本『ぼくのじしんえにっき』著者による絶版本『ふうせんの日』が衝撃の内容だった

          【中国ドラマ】恋愛の始まり→絶頂期→終わり→新たな恋のサイクルの「リアル」が細部に宿る『玫瑰的故事(The Tale of Rose)』

          美し過ぎて、しょっちゅう一目ぼれされてしまう。 美しいだけでなく、豊かな感性を持つ 豊かな感性にくわえて、なんでもすぐに習得してしまう賢さがある。 同僚や家族や女友達からも愛される。   すべて持ち合わせている。それでも、恋愛の挫折は避けられない。   こんな女性が主人公のドラマにハマっている。 『We TV』で配信中のドラマ『玫瑰的故事』(英題:The Tale of Rose/和訳:ローズの物語)だ。 【玫瑰的故事~予告編~】 主人公の女性(通称:ローズ/キャスト:

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          「美容で自尊心を高めよ」と自己啓発を煽られる時代

          「美容師」と「美容家」「美容師」として働くためには、免許が必要だ。しかし「美容家」と名乗るための条件はふんわりしている。   現在は、個人が思い立ったときに「美容家」と名乗り、名刺をくばったり、情報発信をすることは黙認されている。影響力を持てるかどうかは別として。 SNSの拡大とともに「美容家」という言葉は美容領域でより身近になっている。企業側が自社の商品・サービスの売上増大のために美容系のインフルエンサーを都合よく利用しているケースも見受けられる。 現在、美容情報はあふ

          「美容で自尊心を高めよ」と自己啓発を煽られる時代

          中国ドラマの「産後クライシス」で現実が追いかけてきた

          海外ドラマを見ていると、日本とちょっと似ていて、ちょっと違う「リアル」を疑似体験することがある。   今回は、中国の最新ドラマの『生活在别处的我』(英題: What If)を紹介する。 1話の時点では、女性主人公には、愛し愛されている恋人がいる。  恋人と2人で上海に転居してキャリアップを目指そうとするのだが、彼の父親が入院。そこから物語が2つに「分岐」していく。 1つの岐路を境に、2つのドラマが交互に表れる、ちょっと変わった構成のドラマだ。(日本の『ifもしも』みたい

          中国ドラマの「産後クライシス」で現実が追いかけてきた

          水俣病マイク問題で炎上した環境大臣のブログを読んだら、無性に悲しくなった

           5月の初旬、環境省の大臣と水俣病患者団体の懇談会の模様がメディアで大きく報じられた。   役人の進行方法もさることながら、日本や外国で一流の教育と豊かな暮らしを享受してきたわが国の環境大臣は、今まで何を思って何を学んできたのだろうか、と悲しくなった。 そこで、環境大臣(伊藤信太郎氏)の過去のブログを読んでみた。 肩書がつく前のブログにはその人の理念や本音が反映されやすいからだ。 例えば、現在のデジタル大臣の河野太郎氏かつてはブログでエネルギー問題について積極的につづっ

          水俣病マイク問題で炎上した環境大臣のブログを読んだら、無性に悲しくなった

          「超人気アイドル」と40代女性の恋を描く『アイデア・オブ・ユー ~大人の愛が叶うまで~』【アメリカ映画】

          少し前、友人たちと集まったときに「ねえねえ、あの話、Aにもしてあげて」と友人Bからせがまれた。ラブコメ脳の私が見てしまった、こんな夢の話だ。 他人が見た夢の話なんて、興味がない話ランキングの上位に入ると思うのだが、どうやら私が語っているときの表情七変化がおもしろいらしく、友人たちは腹を抱えて笑っていた。   そしてこの週末、この夢のデジャヴみたいな映画を視聴した。   Amazonのprime videoで配信中の『アイディア・オブ・ユー』というアメリカのロマコメ映画だ。

          「超人気アイドル」と40代女性の恋を描く『アイデア・オブ・ユー ~大人の愛が叶うまで~』【アメリカ映画】

          母乳をめぐる中東の慣習にカルチャーショック!『ハネムーン、のようなモノ?』【クウェートのラブコメ映画】

          Netflixで中東・クウェートのラブコメディ『ハネムーン、のようなモノ?』(英題:HONEYMOONISH)が世界的にバズっている。   恋人に裏切られた女主と、父親から1カ月以内の結婚を命じられた男主が、友人の紹介で出会い、お互いの利害を隠しながら結婚。そしてハネムーン(新婚旅行)へ……という物語だ。 いってみれば、東アジア圏で王道の「打算的な結婚から本当の恋愛へ」をそのまま、クウェートに持ってきて、現地化したような感じ。   クウェートの活動的な女性が主人公なので、色

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          角野栄子の伝説のデビュー作『ルイジンニョ少年』で胸が震えた

           『魔女の宅急便』や『アッチ・コッチ・ソッチの小さなおばけシリーズ』など、数々の名作を世に送り出してきた童話作家の角野栄子(かどのえいこ)さん。 54年前に「かどのえいこ」の名前で書かれた幻のデビュー作が復刊されているのをご存じだろうか。   ポプラ社の『ルイジンニョ少年 ブラジルをたずねて』という作品だ。 同著には、20代のころにブラジルに2年間暮らしたことがある角野さんの体験が散りばめられている。   ブラジルの空気感がプロジェクションマッピングのように脳裏に投影され

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