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アジア圏のラブコメディ

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アジア圏のラブコメディについての記事をまとめました。
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記事一覧

【中国ドラマ】ドン・ウェイ(鄧為)主演の『仙台有樹』が人気加速の予感。日本語字幕もあり!

中国ドラマのファンタジー古装は、人気ジャンルの1つ。「圧倒的な映像美や世界観が好き」という人もいれば、「現実離れしすぎて没入できない」という人もいる。   私は、後者寄りの立場だが、久々にファンタジー古装ドラマを視聴している。   2月7日にiQIYIで配信スタートの『仙台有樹』(英題:Love of the Divine Tree)だ。 【第1話 (3話以降は、配信プラットフォームiQIYIで配信中/日本語字幕あり)】 男主は『長相思』でブレイクしたドン・ウェイ(鄧為)

【日本ドラマ】『わかっていても』の国内外レビューを観察して感じたこと

 NetflixやAbema TVで『わかっていても shapes of love』が配信中。 韓国版の『わかっていても』をリメイクしたドラマだが、国内外のレビューを比較すると、興味深い事象が見られる。  海外のレビューよりも日本国内のレビューのほうが辛口の傾向が見られるのだ。   まず、日本のレビューサイト『filmark』日本語のレビューを見てみる。 12月27日現在、日本版の『わかっていても shapes of love』は5点満点中3.4。韓国版は3.9。   レ

【中国ドラマ】『失笑』の「お笑いライブシーン」で真顔になってしてしまう

11月に配信された中国の現代ドラマ『失笑』(英題:smile code)。 主人公の女性(キャスト:沈月/シェン・ユエ)は、昼間は駆け出し記者として働きながら、夜は副業でコメディアンをしている。大都市で一人暮らしをする経済力がなく、薄暗く古びたシェアハウスに暮らす。   主人公の男性(キャスト:林一/リン・イー)は、幼い頃に母親を失ったことがきっかけで自分の感情を認識することができない「失感情症」になった男性。   医師のすすめで小劇場のスタンダップコメディに足を運んだ男主

【中国ドラマ】スキャンダル俳優がAI技術で別人に顔交換された「蜀錦人家」。表情が自然すぎてビビる

2019年の紅白歌合戦。国民的歌手の故・美空ひばりがAI技術によって「よみがえった」。本人にそっくりな画像が、本人にそっくりな声で、本人が言いそうなことを話した場面は、物議をかもした。   現在は、5年前よりもAIの技術が日常に浸透しており、顔交換アプリをはじめ、さまざまなAI技術を気軽に利用できるようになっている。しかし、エンタメの世界では「実在の人に似せた動画をつくること」への抵抗感はまだ根強いのではないか。   ――という私の感覚を軽々と超えていったドラマがある。  

【インド映画】『花嫁はどこへ』。笑えて泣ける最高の2時間

10月4日(金)に、日本で劇場公開されたインド映画『花嫁はどこへ』   外国語のレビューがとてもよかったので、公開を待ち望んでいた。 映画館に足を運んで、鑑賞してきた。最高すぎた。  舞台は、2001年のインド。   夫の実家に向かう満員電車で取り違えられた2人の花嫁を起点に物語が進んでいく。以下のような社会的背景をフル活用した、構成が素晴らしかった。 結婚は個人と個人の意思で自由にできるものではない 花嫁は婚礼のために、婚礼用の赤いサリーをまとい、ヴェールで顏を覆って

中国ドラマを平和な気持ちで楽しみたいけれど…

海外ドラマが好きで、中国で配信中(日本未上陸)の人気ドラマを視聴して、noteで紹介している。   いろんな国の人気ドラマを純粋に楽しみたいけれど、こと中国ドラマに関しては、情報を深掘りすると、モヤモヤする機会が少なくない。   例えば、ドラマを通じて好きになった俳優たちのSNS(ウェイボ)を見ると、日中の歴史的な節目の日には、芸能人がみんなそろって同じ投稿をしていることに気づくだろう。ニュース通信社が配信した「血と涙を決して忘れない」という類のメッセージを「リツイート」のよ

【中国ドラマ】古装『柳舟记』完走!おもしろすぎてリピート中

動画配信アプリ『WE TV』などで配信中の中国ドラマ『柳舟记』を視聴し終えた。   キャスト、演技、衣装、セット、アクション、後半にかけての盛り上がり、エンタメ度。どれをとっても申し分なく、2024年の中国ドラマの中では、現時点で私にとってのベストドラマだ。  男性主人公は、人気ドラマ『長相思』で主人公をつとめた張晚意(チャン・ワンイー)。 女性主人公は、まばゆい美しさの王楚然(ワン・チューラン)。   物語のあらすじは、こんな感じ。 軍を率いる高位の男主。敵の一味を追

【中国ドラマ】恋愛の始まり→絶頂期→終わり→新たな恋のサイクルの「リアル」が細部に宿る『玫瑰的故事(The Tale of Rose)』

美し過ぎて、しょっちゅう一目ぼれされてしまう。 美しいだけでなく、豊かな感性を持つ 豊かな感性にくわえて、なんでもすぐに習得してしまう賢さがある。 同僚や家族や女友達からも愛される。   すべて持ち合わせている。それでも、恋愛の挫折は避けられない。   こんな女性が主人公のドラマにハマっている。 『We TV』で配信中のドラマ『玫瑰的故事』(英題:The Tale of Rose/和訳:ローズの物語)だ。 【玫瑰的故事~予告編~】 主人公の女性(通称:ローズ/キャスト:

中国ドラマの「産後クライシス」で現実が追いかけてきた

海外ドラマを見ていると、日本とちょっと似ていて、ちょっと違う「リアル」を疑似体験することがある。   今回は、中国の最新ドラマの『生活在别处的我』(英題: What If)を紹介する。 1話の時点では、女性主人公には、愛し愛されている恋人がいる。  恋人と2人で上海に転居してキャリアップを目指そうとするのだが、彼の父親が入院。そこから物語が2つに「分岐」していく。 1つの岐路を境に、2つのドラマが交互に表れる、ちょっと変わった構成のドラマだ。(日本の『ifもしも』みたい

母乳をめぐる中東の慣習にカルチャーショック!『ハネムーン、のようなモノ?』【クウェートのラブコメ映画】

Netflixで中東・クウェートのラブコメディ『ハネムーン、のようなモノ?』(英題:HONEYMOONISH)が世界的にバズっている。   恋人に裏切られた女主と、父親から1カ月以内の結婚を命じられた男主が、友人の紹介で出会い、お互いの利害を隠しながら結婚。そしてハネムーン(新婚旅行)へ……という物語だ。 いってみれば、東アジア圏で王道の「打算的な結婚から本当の恋愛へ」をそのまま、クウェートに持ってきて、現地化したような感じ。   クウェートの活動的な女性が主人公なので、色

中国ドラマは「過干渉な母親」の登場率がなぜ、高いのか?人気ドラマ『承欢记』を見て考える

「ヘリコプターペアレント」は、いつも子どもの近くでヘリコプターのようにホバリングして、あれこれ口を出す過干渉な親を表す言葉だ。  中国の現代ドラマを数多く見ているが、成人している主人公の母親が「ヘリコプターペアレント」の頻度が高い(ときどき父親も)ように感じる。ドラマに癒しを求めている私は、母親登場シーンで嫌気がさして、視聴を離脱することもある。   先週スタートした中国の話題ドラマ『承欢记』をゆるゆると見始めたのだが、母親のキャラが、まあ強烈。 【承欢记1話 (杨紫(ヤ

【中国ドラマ】「利」と「情」のはざまで揺れ動く描写が秀逸!龚俊(ゴンジュン)主演ドラマ『我要逆风去』

今をときめく華流俳優、龚俊(ゴンジュン)主演の『我要逆风去』(英題:Rising With the Wind)をiQIYIで見終えた。   伝統ある靴メーカーの経営者の娘が絶望のふちに立たされるが、投資家のサポートを受け、信頼できる人を増やしながらはいあがっていくストーリーだ。 【我要逆风去 第1話(3話以降はiQIYIで配信/全40話】 ゴンジュン目当てで昨年秋の配信スタートとともに視聴を始めたのだが、しばらく視聴を中断していた。   回を追うごとに女主・钟楚曦(チョン

最近、韓国の恋愛ドラマがちょっとマンネリしてる件

2023年後半~2024年1月期の韓国の恋愛ドラマは「えっ、またこのパターン!?」というケースが特に多かった。   例えば、つい最近、女主人公が絶命した瞬間に過去に戻り「人生をやり直して、復讐する」という新作ドラマを立て続けに目撃した。   1つめは、U-NEXTで配信済の『完璧な結婚のお手本』(2023年10月~) 2つめは、Amazon Primeで配信中の『私の夫と結婚して』(2024年1月~)   後者はまだ完結していないが、いずれも1度目の人生の恨みを晴らし、別の人

【中国ドラマ】超人気ラブコメ『以爱为营』で緊急避妊薬のCMがカジュアルに流れてる

王鹤棣(ワンホーディ/中国版花より団子の主演俳優)と白鹿(バイルー/今をときめく超人気女優)の2人が主演を務めるヒット中のラブコメ『以爱为营』(Only for love)を視聴している。 物語的には「ラブコメのあるある」を冗長につなぎあわせたカタログのような感じで、クチコミサイトは「こんなに豪華な俳優を集めて、こんなにつまらないラブコメ作りやがって!」といったコメントで荒れている。   物語の感想はさておき、途中にはさまれるCMのインパクトが大きかった。 配信プラットフ