コーヒーフェス2.0?
4月に仙台で開催予定のコーヒーフェスが楽しみすぎるので今日はそちらについてのお話です。
今や全国各地でお馴染みとなったコーヒーフェス。その先駆けとなったのは2015年9月に第1回が開催されたTokyo Coffee Festivalでしょう。
そこから遅れること約1年、仙台では2016年10月に第1回が開催されました。私たちスパークコーヒーはその初回から、直近の2019年秋までの8回全てに出店しています。
開催都市+全国からのコーヒーショップというラインナップでのコーヒーフェスは"Tokyo"はもちろんそれに倣った各地のフェスの雛形となり、フェスによってロケーションや付随イベントなどで多少の差はあるものの大枠ではどこもほぼ同じような形で全国各地で開催されているのが現状だと思います。
さて、では予定されている4月の仙台のコーヒーフェスがなぜ楽しみかというと、開催地からの出店が1店舗もないからです。これは、、、さらっとやってますがめちゃめちゃ良い取り組みだと思います。
なぜかというと、「お客さんのニーズに応えている」からです。
シンプルにコレです。
フェスを続けていくにあたっては、変化が必要な現状を見極めて実行していく事が大切だと思います。過去8回の中でも、コーヒーフェス自体が珍しかった初期と直近では出店者の立場から見ても明らかに状況が違います。
初期はコーヒーフェスのシステム自体が新しく捉えられて面白かったのだと思います。仙台であれば¥1,000で5枚ひとつづりのチケットで5店舗分のコーヒーを飲み歩きできる、というものです。
初めのうちはどこの店舗も大行列、「とにかく行列の先にある店舗はどこでもいいから並んで5店舗分をペイしなきゃ!」といわんばかりだったお客さんも、回を重ねていくうちに毎回顔ぶれが同じであることに気づいていきます。
直近数回の遠方からの出店店舗にできる長い列からわかる通り、いまやお客さんは明らかに「普段行けないお店のコーヒーが飲みたい」と思っています。シンプルに、そこに今いちばん大きなニーズがあるのです。
逆に言えば「いつでも行けるお店のコーヒーは今日はいいかな」という事です。
これらのニーズをしっかり反映させたものでなければ、おそらく今後のフェスの継続開催は収益面からも難しいでしょう。
それ(開催地からの出店なし)を過去の出店者への忖度無しで実行した今回の判断は本当に素晴らしいと思います。
私たち出店者としては、このイベントは過去よりセールスが伸びないものの貴重な現金収入源となる為、出店できるのならしたいと思っています。そのようにズルズルと変わらない顔ぶれでは、残念ながらいずれフェスとしてはやっていけなくなってしまいます。
実際に、天候の影響を受けなかった直近の2019年秋の開催時でも、「スパークさん今度行くからゴメンね!」と言って通り過ぎる方に対して、なんだかこちらまで申し訳なく思ってしまったのを覚えています。
出店し続けるにしても何か別の価値(世界チャンピオンになるとか)があるのならまだしも、同じようにコーヒーを淹れ続けるのなら、イベント全体に貢献する事はもはや難しいと感じました。
というわけで、各地で開催されている「開催地+コーヒーフェス」の中でも「開催地からの出店者無し」というのは私の知る限り他に例がなく、素晴らしいアップデートだと思ったのでベタに「コーヒーフェス2.0」というタイトルにしてみました。
今から開催が楽しみですね!
スパークコーヒーもアップデートしていかないと!その件についてはまたの機会に。