台湾映画 Be with me/一緒にいて (車頂上的玄天上帝) 感想
久々に台湾エンタメの投稿です。
昨日、TAIWAN MOVIE WEEKにて1日限りで上映された、「Be with me/一緒にいて」を観てきました。この映画は、台湾での上映が発表された当時から、ずっと観たいと心待ちにしていた映画で、今回約1年越しにその夢が叶いました!
あらすじとしては、仕事、恋愛、家族の問題を抱えていたアートディレクターの芙月が父の病によって故郷の嘉義に戻り、祖父との思い出を振り返りながら、先祖から脈々と続いてきた歴史の中にある自分を見つめ直すといった話です。
すごく練りに練られた脚本というよりは、どちらかというと映像美を楽しむ映画なので、話の筋をきっちりさせたい人にとっては少しモヤモヤする映画かもしれません。
自分も、割と合理的なプロットを求めてしまうタイプなので、ぼんやりとした結末に「??」となってしまったりはしました(芙月が抱えていた問題がこれからどうなっていくのかはっきり描いているわけではないので)。
ただ、台北、嘉義、台中など色々な地域の美しい建築、風景を堪能できますし、日本統治下、特に戦時中の嘉義の状況については初めて知ることばかりで、今回鑑賞するチャンスを得られて良かったと思いました。
また、メインキャストは林依晨、周渝民、阮經天、張孝全と台湾ドラマの黎明期に大活躍したスターばかりなので、ファンの方は楽しめると思います。
私個人としては、周渝民と林依晨が初共演した「Make a wish」というMVの中に出てくる風車のシーンのオマージュが劇中にあって、「これってあのシーンと同じだ!」と勝手に感動していました。
最後に、タイトルについて。
原題の「車頂上的玄天上帝」は、「車の屋根の玄天上帝(神様の名前)」という意味だと思いますが、芙月が乗っている車の天井にはいつも黄色いお札が貼ってあります。また、玄天上帝は芙月の祖父が日本の統治によって信仰の自由を奪われた中でも守り抜いたものです。
きっと、どんな時でもご先祖様が見守ってくれているという意味をこのタイトルに込めているのではないかと思います。
これから、日本で全国上映するのか分かりませんが、もし今後機会があれば、台湾や台湾エンタメが好きな方にはおすすめです。