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会話での大切なこと

1046文字

何か嫌に感じることだったり、ムカつくことに遭遇したとき、あるいは違和感を覚えたときは、学びの機会である。

今日の学びは、普段から反面教師にしている方(仮称:Aさん)との会話中に起きた。

Aさんは、とにかく沈黙が嫌いなようである。

何か質問調で、やたらと個人の内情をずかずか聞いてくる。

僕は、Aさんに先日の転職フェアのことを話した。

福島県や島根県、和歌山県への移住コーナーに立ち寄ったことを話した。

すると、Aさんの親戚が和歌山県出身だったようで、「和歌山県は言葉が独特だったり、人がややこしいから、やめといた方がいいですよ。」と言ってきた。

僕は「へえ〜そうなんですね〜」と軽くあしらった。

また、Aさんは「福島県は原発事故のアレで除染がされてないから、やめといた方がいいですよ。」と言ってきた。

僕は「おやおや」と内心思った。

そして、挙げ句の果てに Aさんは「TSMC の工場ができた熊本県はお勧めですよ〜」と言ってきた。

ここまででお分かりのように、Aさんは自分が信じてやまない価値観を述べたいだけの人なのである。つまり、自分が正しいんだと主張したい人なのである。

それにしても、よくもまあ和歌山県のしごと体験に行こうとしている人に向かって、「やめておいた方がいい」と堂々と言い切れるものである。Aさんに合わなかったとしても、僕と相性が良い可能性もあるだろうに。

ここで僕が大切にしていることは、僕は僕自身の判断選択において、物事を決定したいということである。

自分のこの目で確かめたいし、指図される筋合いはないと思っている。

その点において、僕は絶対的な信念を持っている。

もちろん、話の流れでも分かるように僕は Aさんのことを信頼していない。だから、言うことを聞かない。

言い換えれば、僕は尊敬している人や信頼のおける人の言うことなら参考にする。この点も確信めいている。

会話において、重要なことはすぐに結論を出してしまわないことである。
保留し続けることが大切である。

よく洋服を一つに決めきれない彼女が彼氏に対して「どちらが似合うと思う?」と質問する例を見るが、彼氏は「こっちが似合ってるよ」と決めつけてシャットダウンしてはならない。

それよりも「両方似合うと思うけど、具体的にどういう場面で着てみたい?」などのように、会話の結論を先送りし、会話の中身を展開していくのがいいのではないだろうか。

そんなこと基本中の基本だが、僕が Aさんから感じた嫌悪感や違和感は、そういうところに起因する気がする。

FIN.

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