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扉の内か外か|Inside or Outside:A Farewell’s Impression

デパートの少し格式の高いお店などで買い物したりすると、会計場所からどんなに遠くても店員さんが一緒に玄関まで来てくれて、商品を玄関扉の外で手渡して、お見送りしてくれることが多い。

そんなことを経験しちゃってるもんだからか、店主がお店のカウンターからさえ出て来ずに、僕が扉を開けて出ていく形でお別れする時は、何か違和を感じ取ってしまう自分がいる。

たかが、扉の内で別れるか、外で別れるかの違いである。

にも関わらず、何か内で別れるのは冷たい感じで、外で別れるのは明らかに暖かい。

ちょっと前に行ったチェンマイでも、3日連続で訪れたコーヒーショップのお姉さんが最終日は名残惜しそうに店の外まで出てきてくれて、雑談しながらお別れしたのだが、今だにその情景が脳裏に焼き付いている。

行きつけの古着屋さんも、絶対に外まで見送りに出てきてくれる。

人を敷居の外で見送るという行為には、何かとても人間臭さを感じる。

僕も人間臭い男になりたい。

そのようにふと思った。

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