歌人さんの分からなくて気になる短歌 その1
歌人さんの短歌集は、これ好き!と思った短歌に付箋を付けながら読んでいきます。
歌集を読まれる方は、そうされる方が多くいらっしゃると思います。
そして、私は、考えてもわからない短歌に出会った時、好きな短歌に縦に付ける付箋、つまり上からつんつんではなく、本の横側に違う色でひらひら長めに出るようにしておきます。
短歌の推敲をするとき、時間や場所を変えると何かに気付く様に、歌人さんの短歌もしばらく寝かせてておくと、意味が分からなかったものが、ふとこうではないかとほどけていくときがあります。
違う解釈してることもあるかもしれませんが………。
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※ この木下龍也さんの短歌。
この短歌、何を意味しているか分かりますか?
分かる方もたくさんいらっしゃることでしょう。
私は全然分からなくて、すごく気になりました。
お父さんが何故、お風呂場に新聞紙を敷いている?タイルの目地 ( 今時、タイルの壁のお風呂場は無くなってしまっていると思うけど ) の修理中? 何かしらの欠片が飛ばないように新聞紙を敷いている?
違うに決まっているけれど……。
そして補欠になる、に、繋がるとはどういうことでしょう?
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もう無理だ、と諦めかけていたときのこと。
私の髪はショートカットだけど、前髪が長く、理想は耳に掛けたいのですが、そこまでの長さになるまで、必ず目に毛先が入ったりして鬱陶しくて……。洗面台の鏡の前で、ハサミでチョンチョンと少し切り揃えてしまいます。排水溝に流れないよう新聞に入っている広告を敷いて。敷いて、敷いて、広告、新聞の。
新聞紙、敷いて、髪を切る!
お父さんは、野球部の木下龍也さんを坊主頭にするためにお風呂場に新聞紙を敷いていたのです。髪を切る、とか坊主頭などという言葉はこの短歌には一切出て来ません。それでいて父と子のこんな情景が切り取られていたのです。
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これは古い本てすが、2016年8月発行の「新しい短歌ここにあります」ユリイカで、歌人の吉川宏志さんが「分かる/分からない」という議論で、いくつかのよく分からない短歌についてこのように書いていらっしゃいます。
私のまわりで短歌を好きな人はいないので、残念ですが意見を交換することはありません。分からなくても自分で考えるしかないので、noteの皆さんにこちらで少しでもご意見が伺えれば、と思って今これを書いています。
そして、吉川宏志さんはこうとも書かれています。
また価値観の違うひとたちとの場では、「これはそもそも短歌なのか」というところから、話し合いが始まり〈仲間内の議論〉になりやすい、と。
そして、分かりづらい短歌として、木下龍也さんの一首か取り上げられています。
その「なるほど!」という気持ち。
それは誰かに話したくなるような嬉しいものです。
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最近出たばかりの短歌集で、若い歌人さん達10人の中に、木下龍也さんの短歌が15首あります。
そして今、中で一首分かりづらい短歌があって、悩んでいます。
この短歌。
恋愛を描いている気もするけれど、
バックに山って何だろう?バッグ(カバン)じゃなくてバック、背景に山がついている。考えても考えても寝かせても寝かせても分からないのです。
山間部に住む人がよく来たね、と抱きしめる? 違う……。山があるではなく山がついている、のですから。
というより、山は比喩的に使われているだけなのでしょう、多分?
頭の中は混乱するはかりで、最後には山の絵が描かれた顔出しパネルから手を出して、パネルを抱きしめている人とまで想像してしまい、あぁもうダメだ。
どなたか、短歌の好きな方、また興味の無い方でも、ご自身の解釈で、「こうじゃないかな?」と閃いた人、是非教えて頂けたら嬉しいです。
スッキリしたいーー!
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※ (^ω^U) お散歩で、出会った分からない風景をご覧ください。
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