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「映像化はないのかな~『幽麗塔』~」

『幽霊塔』 江戸川乱歩 著 宮崎駿 カラー口絵 (岩波書店) 
                      (2015.7読了)
 
宮崎駿監督が表紙を手掛けていて、つい手に取ってみました。
これが私の、“初”江戸川乱歩となったわけですが、別に古典ミステリーが嫌いなわけではありません。
学生時分には、アガサ・クリスティの「名探偵ポアロ」シリーズも何作か読んでいますし、シャーロック・ホームズも岩波少年文庫で読みました。
どちらかと言うと、アガサ・クリスティが好みだったかも。
 
この作品自体の内容については、いろんなところでいろんな、というか私なんかよりも優れた読者の方々がいっぱいレビューを書いていらっしゃるので、詳しいことは他に譲るとして、さっくりと簡単に自分なりの感想だけでも書いてみたいと思います。
 

宮崎駿監督が少年時代に出会ったこの推理小説が、三鷹の森ジブリ美術館の期間限定の特設展示のテーマとなるにあたり、この作品への思いの丈を口絵の数ページにわたりとくとくと語られているし、もし映画化するならばこういう絵コンテで…なんていうことまで描かれていて、私などはご本人の思いなどわかりもしませんが「ここまでの思いがあるならば、いっそ長編アニメにしちゃえばいいのに!」と感じたくらいです。
(その後映画化された話は聞きませんので、もう監督が長編アニメを作る体力・気力は残っていないのかな)
 

それにしても江戸川乱歩が書く以前にも黒岩涙香なる作家が、これまたイギリスの古いミステリーを邦訳して書いていたとのことで、「私の知らないことがいっぱいあるもんだ」「宮崎少年は本当に本好きだったんだなあ…。おまけにすごくものしりなんだなあ」と、いたく感動してしまいました。
 

この物語は、実写で…との考えが監督自身に微かながらおありならば、「もう長編は描かない!」との宣言をもし撤回する日が来るのならば(まあ、無いでしょうね(´・ω・`))、私にはぜひアニメ化して欲しい外国の児童書があるのですが。
(宮崎監督がだめなら他の監督でとも思うけど、『思い出のマーニー』が私にとってはちょっぴり残念な形になったのもあり、他のジブリの監督さんではあの作品は上手く描けないだろうなあ…)


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