山のふもとのソワレ

子どもたちはすでに20代の大人に成長。子育て日記や読書感想を記録していた別ブログの中から抜粋、加筆・修正後にnoteへ移動。他にも少しずつエッセイなども書いていきたいと思っています。

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子どもたちはすでに20代の大人に成長。子育て日記や読書感想を記録していた別ブログの中から抜粋、加筆・修正後にnoteへ移動。他にも少しずつエッセイなども書いていきたいと思っています。

マガジン

  • intermission

    合間に入るエッセイや身の回りのお話でちょっと休憩。読書感想文だけじゃない、自分のことを書いていきます。

  • いわゆる読書感想文(一般書)

  • 大人も読むべきヤングアダルト(YA)本の世界

    12歳から19歳くらいの子たちに向けた本の読書記録です。 本離れの世代には、まず大人が読んでみて薦めてみましょう

  • 山のふもとの映画館

    私のお気に入りの映画をご紹介します。時々の更新です。どうやら子どもが出てくる映画が好きなようです。

  • 息子二人の子育て日記

    約十数年に渡る子育ての記録の中から、息子たちの発したおもしろい言葉や、気になったことを抜粋しています。 まだアップしていない記事も今後加えていく予定です。

最近の記事

「intermission⑭」2年ぶりの上京(ローローさんの案内付き)

今月に入り、“図書館総合展”という毎年行われる図書館界最大のイベントに、とっくに現役を退いたにも関わらずかつてから一度は参加してみたかったということで、今回初参戦。(これについては後日記事にするかもですが、まだわかりません😅) 場所は横浜ですが上京するのならと、こちらnoteで交流のあるローローさんとお会いできないか打診してみました。 総合展は3日間あり、私が特に参加したい講演会やフォーラムは2日目と3日目にありましたので、1日目にお会いできないかローローさんにお尋ねした

    • 「人に歴史あり、図書館にも歴史あり~『夢見る帝国図書館』~」

      『夢見る帝国図書館』 中島京子 著 (文春文庫) 2024年9月25日読了 このところ、更新がなかなか進みませんでした。 夏の終わりから10月の初めにかけて、頭を悩ませる事象が発生し、心までやや落ち込み加減でした。 しかしどうにか、一旦は収まった感じですのでそちら関係の悩みは払しょくできそうです。ですので、やっと記事の文章をまとめることができました。 我が家の息子たちがまだ小さかった頃、といっても一番手のかかった赤ちゃん時期は過ぎていたので、そろそろ何かを始めたいなと思っ

      • 「同等の立場なら誰とでも理解しあえる~『イーブン』~」【YA87】

        『イーブン』村上しいこ 著(小学館)                          2024年10月1日読了   主人公は中学生の美桜里。 あることで親友と行き違いがあり、また本人としてはクラスメイトからも酷いことをされたという認識で、学校へは行くことができないでいます。   両親は父親のDVが原因で離婚、調停時の約束で父親は養育費を支払う代わりに、定期的に美桜里と会えることになっています。   なかなか学校へ行けない美桜里が家のニ階で一人で悶々としながら留守番していたあ

        • お知らせ

          新たなご褒美です。 前回の、瀬田貞二さんに関する書籍の紹介で、新書ジャンルに対してのものです。毎回スキをみなさん、ありがとうございます。 まだまだマイペースで、進歩もノロノロの私ですが今後も精進いたしますのでよろしくお願いします。

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        • intermission
          14本
        • いわゆる読書感想文(一般書)
          39本
        • 大人も読むべきヤングアダルト(YA)本の世界
          88本
        • 山のふもとの映画館
          9本
        • 息子二人の子育て日記
          123本
        • マサカノベル
          10本

        記事

          「intermission ⑬」瀬田貞二氏の『行きて帰りし物語』

          ここにあげた記事は、2006年12月に記録していた文章に加筆したものです。     “瀬田貞二さん”・・・おそらくあまりご存じない方の方が多いかもしれませんね。 たくさんの児童書の創作や翻訳で功績を残し1979年に惜しまれながら亡くなられましたが、この方はとてもシャイで控えめで講演とか講座を行うなどということを滅多になさらなかったそうです。   そんな瀬田さんが亡くなられる約1年前、もしかしたら“その時”を感じられたのか、珍しく最初で最後の講座「児童図書館講座」を都立日比谷図

          「intermission ⑬」瀬田貞二氏の『行きて帰りし物語』

          「中世の騎士のために勇気を出して~『ゴーストの騎士』~」【YA86】

          『ゴーストの騎士』 コルネーリア・フンケ 著 浅見 昇吾 訳 (WAVE出版)                           2024.8.24読了 今回の紹介する本は現代におけるファンタジーではありますが、実際にあった歴史的事実や実在したヨーロッパの王侯・貴族などについても多く書かれています。 主人公やその周辺の人物はすべてフィクションですが、彼らが関わる出来事がすべて史実に基づくものですので、そこはきちんと調査され、おまけに著者がこれまで実績を残している有名なファ

          「中世の騎士のために勇気を出して~『ゴーストの騎士』~」【YA86】

          「残暑に寄せて…」

          あっという間に9月に入ってしまいました。 日中は相変わらず日差しが強く、気温もまだまだ猛暑に近いので9月というイメージからは程遠いですね。 ただ、自然はすごいと思います。 日中の暑さもさることながら、夜になっても熱帯夜が続いていた2週間ほど前のころ。夜窓を開けてみるとなんと虫の声が聞こえて来るではありませんか。 その時はきっとコオロギらしき虫の音だったのだろうと思います。 まだこんなに暑いのに、自然界ではちゃんとその季節のいつものいとなみがなされているのですね。 1週間ほ

          「残暑に寄せて…」

          「都会で受けた親切に…」

          地方に住む私は、田舎に比べて何もかもがアミューズメント的な東京にちょっとしたあこがれがあり、これまでにも何度か遊びを目的とした東京旅行をしました。   その前に…まずは話を今回の記事で取り上げる上京話のきっかけから始めようと思います。 時は平成7年頃だったかしら。     かつては参加者もすごく多かったことで頻繁に行われていた“ウォークラリー”。(今は少なくなりました) ご存じの方も多いとは思いますが、誰でも気軽に参加できて楽しめる野外イベントで、家族や友人・会社の同僚などの

          「都会で受けた親切に…」

          「夏休みのわすれもの」

          我が家は日本の中の南の方に位置しており、今年も早くから蝉が鳴きはじめました。 ふと見ると、外壁の手の届く位置に蝉の抜け殻が目につきました。 よく木の幹にて見かけることはありましたが、おやおや、我が家の壁にへばりついていますね。 よく見ると背中もパックリと真ん中から分かれていますし、見事な抜け殻です。 それにしても、風が強い日も幾度かあったのにもかかわらず、よくぞ我が家に踏みとどまっていますね。 なんだかこんなに近くで脱皮をしてくれて、なお未だこの状態が保たれているのでこれは

          「夏休みのわすれもの」

          「秘密を持ったクラスメイトに生きる勇気をもらう~『放課後、君は優しい嘘をつく。』~」【YA85】

          『放課後、君は優しい嘘をつく。』 雨野 マサキ 著 (KADOKAWA)                           2018.8.31読了 私が仕事現役の時、辞める直前までの図書館での担当がYA(ヤングアダルト)部門だったこともあり、YA棚に置く本の選書やテーマ展示、YA向けのイベント企画、職場体験などの担当、そしてYA本をお勧めするおたよりの発行を一人でやっていました。 (そういうお仕事に関する記事も今後書いていくかもしれません…)   おたよりに毎回おすすめ本

          「秘密を持ったクラスメイトに生きる勇気をもらう~『放課後、君は優しい嘘をつく。』~」【YA85】

          感染症対策はこまめに!

          ご無沙汰しております。 わたくし、とうとう新型コロ〇感染症に“おそらく”罹患しまして、当分の間ベッドにてウンウンと唸っておりました。 “おそらく”というのは、病院で診断を受けないまま病状が落ち着いてしまったから。 ちょうど三連休中に熱を出し動けずにいたのですが、休みが明けた途端平熱になり、それでも結局ずぅ~っと一歩も家の外に出ておりません。 いつもの生協のお兄さんが来られても、インターフォン越しに「対面しない方がいいですよね」と言って、注文品を保冷箱に入れたまま玄関に置いて帰

          感染症対策はこまめに!

          「大正時代のあの著名人のちょっとしたミステリーが満載~『名探偵の生まれる夜 大正謎百景』」

          『名探偵の生まれる夜 大正謎百景』 青柳碧人 著 (角川書店)                                                                                                  2024.6.21読了   この本は、タイトルに“名探偵”とあるようにちょっとしたミステリー仕立てになっていますし、表紙絵でもわかるとおり「あ、これは明治から大正・昭和で活躍した作家や有名な人物を登場させている本だ」と私の

          「大正時代のあの著名人のちょっとしたミステリーが満載~『名探偵の生まれる夜 大正謎百景』」

          「じわりじわりと忍び寄る恐怖にどれだけ抗えるか~『戦争は、』~」【YA84】

          『戦争は、』ジョゼ・ジョルジュ・レトリア 文 アンドレ・レトリア 絵 木下 眞穂 訳 (岩波書店)                           2024.6.13読了   この絵本は、戦争がどういうものかを語っているだけで、ストーリーはありません。 中にも書かれています。 「戦争は、物語を語れたことがない。」と…。   とにかくほとんどのページにおいて色味がないというか、暗いモノトーンで埋め尽くされています。 最初の方に、夕焼けのような赤みのある空が描かれていますが、

          「じわりじわりと忍び寄る恐怖にどれだけ抗えるか~『戦争は、』~」【YA84】

          「身近な謎にほっこりアプローチ~『司書子さんとタンテイさん ~木苺はわたしと犬のもの~』~」【YA84】

          『司書子さんとタンテイさん ~木苺はわたしと犬のもの~』  冬木 洋子 著 (マイナビ出版)                            2018.2.3読了 この本は、いわゆるライトノベル(略してラノベ)のジャンルには入ると思うのですが、異世界&ファンタジー、もしくは切ない恋愛ものなどの王道ラノベとは一線を画していると思います。 作者が元図書館司書ということで、このような作風に納得です。 司書子さん…司 蕭子(つかさ しょうこ)のことを本名も知らずに、図書館司

          「身近な謎にほっこりアプローチ~『司書子さんとタンテイさん ~木苺はわたしと犬のもの~』~」【YA84】

          「悲しみを癒す美しく静かな本~『詩ふたつ』~」

          『詩ふたつ』 長田 弘 著  グスタフ・クリムト イラスト (クレヨンハウス)                            2010.7.5読了 YouTubeより 『G線上のアリア』 ヨハン・セバスチャン・バッハ 作曲 (※この記事の内容をイメージした曲を選びましたので、良かったらお聴きになりながらでもお読みください) 今回ご紹介する本は詩が書かれており、私が現役で図書館司書をしていた当時、同僚のすすめで読んでみました。 お恥ずかしい事なのですが実を言いますと

          「悲しみを癒す美しく静かな本~『詩ふたつ』~」

          「最後の最後にまさかの事実がわかる青春ミステリー~『ヴァイオレットがぼくに残してくれたもの』~」【YA83】

          『ヴァイオレットがぼくに残してくれたもの』(SUPER!YA)             ジェニー・ヴァレンタイン 著 冨永星 訳 (小学館)                           2024.5.15読了 イギリスのロンドン北部に住むもうすぐ16歳のルーカスは、友人の家に泊まったあと夜明け前に帰るのに、タクシー会社に入ってタクシーを頼もうとしたことから始まる不思議な出来事に遭遇することになります。   タクシー会社の事務所の棚にはなぜか忘れ物の骨壺が置いてあって

          「最後の最後にまさかの事実がわかる青春ミステリー~『ヴァイオレットがぼくに残してくれたもの』~」【YA83】