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全てのことはマンガから学んだ

最近「キメツで人生を学んだ」みたいな発言を耳にしたり、読んだりする。
そういえば、「ワンピース」や「スラムダンク」でも同様の発言があったし、「全てのことはマンガから学んだ」みたいな本もある。
別にマンガを馬鹿にするわけではないが、「キメツ」にしても「ワンピース」にしても「スラムダンク」にしてもエンタメ作品であって、「人生を語る」作品ではないだろ? そこから人生を学ぶってどういうこと? おそらくまともに本とか読んだことがないんだろうな。そして、恐ろしく薄っぺらい人生を送って来たんだろうな。つまり、何十年もの間、まともにものを考えずに生きて来たんだ。そんな生き方ができるって、むしろすごいよね?
そーいえば、数日前に、小学生の「尊敬する人」のアンケート調査の結果が出てて、ベスト10のうち7人がキメツの登場人物だったので驚いたのだが、この「キメツで学ぶ人」は、この小学生並みの人生経験と精神年齢なんだろうな。
話は変わるけど、女子大生の子と食事をしていて、「トランプ信者はすごい」ということを話してたら、「そんな人がいるの?」という反応だった。その子は別にアホな子ではないんだけど、やっぱりニュースとか見てないのだな。
ということで、ちょっと次元が違う話なんだけど、「キメツで人生を学ぶ人」と「ふつーに物事を考えてる人」との対話、「トランプ現象にあきれている人」と「トランプ信者の存在を知らない人」との対話、あらゆる場面で対話、コミュニケーションが成立しなくなりつつあるなあと思った次第。これはジェネレーションギャップより深刻だと思う。
このコモンセンスの崩壊、ディス・コミュニケーション現象は、神の怒りによるバベルの塔なのだろうか?

何かね、キメツで鬼をやっつけた主人公が、倒した鬼にも情けをかける発言をするのが「すごい」らしい。

どうなの? ふつう戦争で相手を殺したりしたら、「こいつにも妻とか子供とか家族がいるんだろうな」とか思うって、戦争の描き方の基本中のキじゃない? ネットゲームでバンバン撃ち殺してるから「殺される側の立場」を考えたこともなかったのかな??? まともな戦争映画を見たこともなかったのかな???


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