胸躍るままにブルースを_06
三、胸いっぱいの愛を_01
コーポラビッツのベーシスト猿楽と僕は馬が合った。
もともと好きな音楽が似ていて話が弾むというのがその理由だと思うが、一番有力なのは、お互いにビートルズが大好きだからだろう。普段からライブ当日はよく楽屋やオープン前のライブハウスのラウンジで尽きることなくお喋りをしていた。
ちなみに、僕は麻里と朝帰りでアパートに戻り、急いで機材を用意して、迎えに来た川畑のミニバンに乗り込んだ。麻里はもう一眠りする様子だった。当然だろう、僕らはビールとカクテル