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「夏にやりたいこと」リストの結果

今夜は、家のちかくで花火が打ちあがった。

これで、個人的に胸に掲げていた「夏にやりたいこと」を、ほぼコンプリートすることができた。

星を見にいく
打ち上げ花火を見る
海に泳ぎに行く
夏らしいお祭りに参加する
五山送り火を見る
遠出して非日常を味わう

これらは、「夏らしい思い出」を、娘につくってあげたいという想いから、密かに自分のなかに掲げていた「やりたいことリスト」だった。

夜21時に家を出発して、京都と滋賀の県境の山のなかへとドライブして、満点の星空を見に行ったり。


祇園祭の宵山に行って、屋台でおいしいものを食べてみたり。

海ではなかったけれど、琵琶湖に泳ぎに行ったり。

車で遠出をして、彦根城に行ったり、羊のショーンのファームで動物たちと遊んでみたり。


五山送り火も、ちゃんと見ることができた。これを見ないと、京都の夏は終わらない気がするから、不思議なものだ。


本当は、下鴨神社で開催される予定だった盆踊りにも参加したいと思っていたのだけれど。これは、豪雨の予報が出ていたので断念した。

けれど、その翌日に、打ち上げ花火を娘と手をつないでみることができた。夏休みの締めくくりとしては、上上じゃあないだろうか。


子どもらしい、そして夏休みらしい体験や思い出は、今の子どもたちにとっては、得難くなってきているような気がする。夏祭りも少なくなってきたし、屋台やお囃子、盆踊りも、とんとなくなってしまった。地蔵盆なんかも、最近ではおこなわれることがなくなってしまって、なんだか物寂しい。

それに加えて、この暑さだ。

先日、科学センターに行ったときに、「気温と湿度の関係」に関わる実験室があった。35度、湿度25%の砂漠の部屋に入ってみる。「あれ…?」わたしと娘は顔を見合わせる。「砂漠って、こんなもの?そんなに暑くないよね?」
そして今度は、「雨上がりの京都」と題された部屋に入ってみる。気温は30度。湿度は65%。部屋に入った瞬間、わたしと娘は「あっっっっっつうううう」と声を出した。そして「これこれ、これですよ」「毎日これだよね」「やっぱり京都って暑いんだね」と顔を見合わせて笑った。

最近の夏の暑さは、暴力的をとおりこして、割と冗談抜きで生命の危険を感じるくらいになっている。恐るべし、京都の湿度。朝9時にはすでに30度を超えているし、夕方6時を超えないと外に出て息をするだけでも、熱気で肺が汗をかきはじめる(気がする)。

ということで、日中は公園などで遊ぶこともできず、結局、家にいるか、山奥の川の近くに涼を求めに行くか(それでも滝汗は回避できない)、どこかエアコンが整備された施設のなかで過ごすのか。その3択をシャッフルしつづけるしかない。

それって、なんだか、「夏らしさ」がどこまでも薄れていって。ただひたすらに「夏の暑さをやり過ごす」ための過ごし方の気がして。物悲しい気持ちになってしまうのだ。もったいないなぁ、とか。ワクワクしたり、「わぁ!」って目がキラキラしたり、はじける笑顔があふれるような。そんな「THE 夏!!」っていう体験を、すこしでも娘にはさせてあげたい。


そんな気持ちから、わたしの中に漠然と作られていた「やりたいことリスト」だった。

ここまで色々できたので、自分的にはかなり満足している。なんだかんだで、娘も楽しい思い出がいろいろとできたんじゃないだろうか。

いつか、何年も先の未来に、ふと自分の幼少期を思い返してみて「ああ、小さい頃の夏って、なんだか楽しかったなぁ」って。ふんわりとでも、思い返してくれれば、嬉しいなぁと思う。

それはきっと、わたしにとっても、懐かしくて愛おしい、きらきらとした思い出になってくれるはずだから。



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