仮面ライダー THE FIRST感想(ネタバレ有)
お疲れ様です。オタえぼんです。
やや時間が経ちましたがシン仮面ライダーと初代仮面ライダー(以下TV版)をほぼ同時期に見終わり、とても楽しませてもらいました。で、あれば「仮面ライダー THE FIRST」も見なければと思い視聴をいたしました感想です。
本作は漫画を企画の出発点として制作したものらしいですね。
本作は原作、緑川ルリ子に相当するキャラとしてヒロインの緑川あすかが存在しており、恋人を本郷猛に殺されたと思い込み彼に憎悪を抱きますが、ここはTV版と比べて深堀していくというテーマで作られているなと思った。そこに一文字隼人という恋敵まで現れて本作は愛情がとても重要なファクターだったなと感じた。
本郷猛は、城南大学院生でありバイク乗り、周りには少ないながらも友人がいるが、改造され、て今までの生活から離れていく悲壮感が描かれており、本郷猛を描く上での改造人間の悲哀は痛いほど伝わってきた。そんな中、美しいもの=命を守るために戦うと決意できてしまうのが本郷猛の一面でもあると感じた。
一文字隼人はSHOCKERの尖兵として本郷の命を狙うが、あすかのために組織を裏切る。一文字は恋に一途な男でありいいヤツ、本郷より世慣れしているキャラとして描かれていてうんうんこういう面もあるよねって思った。終盤の「知らなかったぜ、俺ってマジでいいヤツだったんだな」「そうだよ、だから言っただろう、そうだって」は本作屈指の名シーンだ。
この二人は歴史が長いのもあってどれだけ語ろうと時間が足りないよね。こうゆう昔からのキャラが脚本や時代の解釈によって表現されていくのは仮面ライダーが名作であり、愛されてきたことの証だろう。
仮面ライダーのスーツもレザー味があるスーツとメカニカルなマスク等現代的なアレンジがなされており、「仮面ライダー」「変身」「ライダー〇〇という技名を叫ぶ」等は一切ないのだが、上映時期としては仮面ライダーカブトでダイレクトに「仮面ライダー」の呼称は龍騎やカブトくらいしき用いてなかったのでリアル思考と考えられていた時代だったのかな。
本郷猛を拉致した時のSHOCKERは本当に怖い。闇の中、バラと戦闘員の拍手、改造手術中のドリル等、闇夜には気を付けようと思うくらいだ。
その後、洗脳された本郷猛がビルを襲撃するシーンがあるのだが、警備員を片手で吹っ飛ばす、ガラスは破壊する、拳一発で床に大穴が空く、高高度から難なく着地する等の超人描写は今見ても一級品でした。
本作のアクションシーンはどこも魅力に満ち溢れてる。仮面ライダーが拳を振り上げれば相手は吹き飛ぶし空中で回転しながら蹴りを加えるなどの超人アクションがとにかく気持ちいい。本作は仮面ライダーの能力値を仮定し、これくらいのアクションはやるだろうという拡大解釈が心地よくほとんどエフェクトなしでやるのだからすごい。
「仮面ライダーってのは!!」という熱いオタク魂でぶん殴ってきたシン仮面ライダーとはまた違う新世代の初代仮面ライダーという切り口で描かれている本作はまた別の魅力がある。ゴーストとの映画で仮面ライダー一号本郷猛を描いたくらいだ、10年・20年後また新しい本郷・一文字が出るかもしれない。俺の考えている本郷・一文字を抱いてるクリエイターはまだまだいるかもしれない。これから出るかもしれない。これだけ生まれ変わるキャラクターだ。まさしく仮面ライダーは時代を超える。ヒーローは不死身だ。
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