HSPと社会福祉士と妻としての私
突然ですが私はHSPです。
内向的で感受性が強く、環境の変化や人の気持ちに敏感に反応してしまう性質を持っています。
社会福祉士としてデイサービスの生活相談員をしていますが、仕事に関しては、むしろHSPの特性がプラスに働くことが多いと感じています。
HSPとは
HSPとは、刺激に敏感で、共感力が高く、深く考える性質を持つ人のことです。
一般的に、次のような特徴があります。
人の気持ちを敏感に察知する
細かいことに気がつきやすい
強い刺激(音・光・匂いなど)に影響を受けやすい
そのため人との関係性において疲れやすい
HSPは心の病ではなく気質です。
社会福祉士には向いているHSP
HSPは「共感力が高く、敏感である」という性質を持っています。
そのため、クライアントの気持ちを汲み取り、寄り添うことが求められる社会福祉士には適性があると感じます。
特に、生活相談員の仕事では、利用者様やご家族の心情や小さなサインに気づくことがとても重要です。
HSPの特性によって、相手の表情や言葉の端々から不安や悩みを察知できることは、能力として仕事に役立ちます。
また、仕事上の人間関係は他者との境界が明確であり、専門的な距離感を大切に関わるため、プライベートの人間関係よりもストレスを感じにくいです。
プライベートの人間関係は苦手
仕事では共感力が活かせても、プライベートでは逆にその敏感さが負担になることが多いです。
私は他者からどう思われているかを過剰に気にしてしまい、とても疲れてしまうことがあります。
■母との関係
結婚する前は、母との関係が中心でした。
母は私を理解してくれている部分もありますが、それでも完全に安心できるわけではなく、常に「どう思われているのか」と気にしてしまう自分がいました。
特に、私は「社会的に正しい」とされることに強くこだわる傾向があります。
道徳的・倫理的に正しい選択をすること、人に迷惑をかけないこと、一般的であることを重視します。
しかし、そうなれない自分にギャップを感じ、母の態度から少しでも否定を察知すると、苦しく感じていました。
■夫との関係
結婚後は夫との関係が大きな部分を占めるようになりました。
夫は情緒が安定していて穏やかな性格ですが、自分のペースに相手を合わせることを厭わず、自由に振る舞うタイプです。
私はそれに対して「私の気持ちは置いてけぼりにされている」と感じてしまい、疲れることがあります。
また、夫に振り回されているような感覚を抱くこともあり、「こんなことで疲れてしまう自分はおかしいのではないか」と罪悪感を抱いてしまうこともあります。
夫は基本的に良い人なので、なおさら自分が不甲斐なく思え、ストレスが増してしまうのです。
「回避型愛着障害」の本を読んで
今日は「回避型愛着障害」に関する本を読みました。
その中に、"表面的には恋愛やパートナーシップを求めていても、本心では求めていない可能性がある"という一節がありました。
私は表面的には「愛されたい」「信頼したい」と思っているのに、心の奥底ではそれを拒否してしまっているのかもしれません。
■奇異なナルシシズム
ある精神科医が、この状態を「奇異なナルシシズム」と表現していました。
自己愛が強いという意味ではなく、理想の自分に執着しすぎて、現実の自分を受け入れられない状態という意味です。
この言葉を知ったとき、驚きとともに、妙に納得しました。
私が求めているのは、周囲の人からの称賛や優越感ではなく、「理想通りの自分であることによる安心感」です。
しかし、それを追い求めるほどに、現実の自分とのギャップに苦しみ、自分を否定し続けてしまう。
まさに、そのとおりだと思いました。
まとめ
HSPとしての特性は、社会福祉士の仕事には適していると感じます。
しかし、プライベートの人間関係では、その敏感さがストレスになりやすく、孤独感や不安を感じることが多いです。
近すぎると疲れ、離れすぎると寂しい。
そんな矛盾した感情に振り回されながらも、自分に合った距離感を見つけていきたい。
社会福祉士として、人と向き合う仕事をするからこそ、まずは自分自身を大切にしながら、今日も一歩ずつ進んでいこうと思います。