【文章練習】「文体の舵をとれ」の練習問題をやってみた
私は小説を書き始めてまだ半年ほどの初心者です。勢いと衝動で、なんとか長編を一作完結しましたが、まだまだレベルアップが必要だなと痛感しています。
そこで、文章の勉強になればと、人伝に聞いたル・グヴィンの「文体の舵をとれ」を読み始めました。文章の教科書と練習問題が一緒になってるような本で、練習問題は出来ればグループワーク推奨のようです。自分にしか見えない場所で書くと、謎のハイパーブラックメンヘラポエムみたいなもの書いちゃいそうなのでここでやってみます。
お手本になりそうの例題もてんこ盛りなので、ご興味ある方はぜひ買われてみてくださいね!
では、早速やってみます。
練習で書いた文は太字にしますね。
〈練習問題①〉文章はうきうきと【問1】
「うきうきと」ですって。いいですね。うきうきって言葉だけで楽しそうですね。うきうきしてぇー!
⚫️一段落〜一ページで、声に出して読むための語り(ナラティヴ)の文を書いてみよう。
◎オノマトペ、頭韻、繰り返し表現、リズムの効果、造語、自作の名称、方言など、ひびきとして効果があるもの
✖️脚韻、韻律は使用不可
だいたい日曜のショッピングモールなんて、どこも混雑している。私はどうしてもガパオライス(の上に乗った揚げ焼きにされた目玉焼き)が食べたかったが、入店待ちの列があまりにも長く(少なくとも今空腹の私にはそう見える)、当分入れそうにない。どこかにおひとり様ランチ歓迎の店でもないものか。あてもなく一階のレストランエリアを歩き回り、四階のフードコートを覗き、再び一階へと戻る。空腹も限界を迎えた頃、シティベーカリーのカウンター席が空いているのが見えた。しかも電源席だ。他の客たちも皆、パソコンや参考書などを持ち込み、各々仕事や勉強をしている。これなら私が食事後に充電をしながら携帯から駄文を書いていたとしても、同じような客が多いのだから、誰も文句は言うまい。私は充電器などの入ったポーチを置いて席を確保、トレーとトングを手に持ち、何を食べようかとパンを吟味する。目に留まったのはベーコンとメープルシロップのマフィン。ああ、もう名前だけで美味しいということがわかる。ベーコンとメープルシロップ、ベーコンとハチミツ、ベーコンとピーナッツバター、ベーコンとバナナ。ベーコンと甘いものは意外と合う。その組み合わせの美味しさは数年前に食べたエルヴィスサンドで実証済みだ。私は迷わずそれをトレーに乗せる。さて、あと一つくらい食べられそうだ。何を選ぼうか。
どうでしょう。ついさっき自分の体験したことをちょっとだけ盛って書いてみました。ベーコンとメープルシロップのマフィンは無事、美味しくいただきました。もう一品にはハチミツとレーズンのスコーンを選んだのだけど、はちみつがたっぷり入ってしっとりとして美味しかったです。なんかグルメレポートみたいになってきましたね。目玉焼きで韻踏んじまった。てへっ。
せっかくなので同じお題で、もう一つくらい作ってみます。
不気味な声のする方を振り返ると、車内には僕を残して誰一人いなくなっていた。つい数秒前まで携帯を眺めていた学生、読書をしていた青年、居眠りをする老人、皆いない。声の主すらも、その姿を見せない。僕は夢でも見ているのだと自分に言い聞かせたかったが、不安や恐怖のせいなのか、体の底から来るような寒気で顎はガチガチと震え、心臓の動きはいつもより速く、呼吸もゼェゼェと苦しくなっていた。確信した。この感覚は決して、夢ではない。
これはどういうシチュエーションなのかというと、電車が遅延したことをTwitterでつぶやいたところにに「お前は電車から降りられない……」という能力者からのリプをいただいたので、おふざけ返信した時の文に少し付け足したものです。うきうきはしてないけどドキドキはしてますよね。
ていうかこれ、一人でやっても書いた直後なんて「ワイ頑張った」としか思わないので、一日、二日置いて見返した方が良さそうですね!ということで、今後もまた時間見つけて見直したり、第三者に読んでもらいながら他の練習問題もやってみたいと思います。
続く(予定)