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バッハを弾いていて思ったこと。
j.s.バッハは1685年に生まれてから1750年に亡くなるまで今で言うドイツから生涯出ることがありませんでした。
今ではドイツ音楽、バロック音楽の大家と呼ばれています。
バロック音楽とはざっくり言うと感情的で豪華絢爛、様式で言うと通奏低音と言って今で言うギターのコードみたいなものが生み出された時代です。
あれ、なんか、バッハのイメージと逆ですよね、そう、バッハは時代の流れと逆行してバロックの前の時代に流行ったフーガというカエルの歌みたいに旋律が追いかけっこする様式の曲をたくさん書いたとがったおっちゃんだったんです。
だから全然バロック音楽やってないのにとりあえずその時代に生きてたしドイツの音楽の地位をめちゃくちゃ上げたしということで時代区分としてバロック音楽の大家と呼ばれています。
バッハがよく用いた作曲技法に対位法というものがあります。
これは当時は音と音を惑星のように配置して宇宙的調和を目指そうという試みでした。バッハが生きた時代は音楽といえば対位法、対位法といえば音楽と言ってもいいくらい大きな位置付けでした。
バッハは、亡くなったあと忘れ去られたなんて言われていますが実はそうではなく、対位法と共に評価され続けてきました。
しかしどのように評価するかで姿さえも変わってしまうから歴史は注意が必要ですよね。
実際、バッハのあとの時代にはまあ技術的にすごいとは思うけどなんか和声がめんどくさいねなんて言われた時期もありました。
僕が思う、バッハの本当のすごさは、二面性です。
形式的なのに感情的。宗教的なのに世俗的。和声的なのに旋律的。バッハの作品はその二面性が生み出す器の大きさから、長い歴史の中でその核となる部分を失わずにたくさんの人に愛されて、受け継がれてきたのです。
何かが生み出され、時代を経て姿を変えて生き続けることは素晴らしいと思うのです。
ただ、それがどんな思いで生み出されたのか知ろうとするのもとても大事なことだしそれが文化の継承ということなのかなと思います。