川が流れるように生きてる
色のない雑草や、散らかった部屋とか、廃れた商店街、錆のついたナイフみたいな、寂しさに含まれる風の揺蕩い。
風が吹いて、雲は流れる。川の水も流れる。
6月の、コオロギの鳴き声みたいな、見たこともないし名前も知らない音を、都合よく、自分だけの声援とたたえて、焦げそうな日差しのせいで、そそくさと買い物から帰る。
主要都市の、横の横にある地方都市の郊外の外れにある村に帰りつき、
イメージよりも早く来る夏の夕方にて、ほの温かい庭石に座れば、僕は面白くも神妙そうな顔つきになって、今だけ