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#1【働く女性、人事必見】知っているだけでも女性活躍推進、進みます

世の中にある女性活躍推進が進まない理由についての説明が断片的な感覚があるので、ちょっとまとめて言語化します。


女性の社会進出が進まない背景(女性が持つ課題・特性)

1. 文化的背景

  • 家事・育児・介護は女性がするもの、というバイアス
    これは皆さんご存知の通りかと思いますが、家事・育児・介護は女性が担うもの、というバイアスによって、共働きであっても家庭内のタスクを女性側がかなりの割合を担っている、もしくはそれによって正社員を諦めて専業主婦やパートに移行する、またはやりたいことの自己実現よりも家庭を優先した安定志向・制度重視の企業選択、昇進のあきらめなどが発生します。このバイアスは女性側にもかかっている場合があるのが注意点でして、、地方出身の方、大学・専門学校等への進学の際に、”祖父母や両親に何かあった時に近くにいないと心配だから”と、地元を離れることを諦めたり、悩んだりした記憶はありませんか?私が高校生時代の話ですが、私の周りの女性友達はこのような考えを持っている人が本当に多かったです。男性は、進学の際に地元を離れることを戸惑ったでしょうか?

  • 女性は頑張って勉強しなくていい、たくさん稼ぐ必要が無い、女性の幸せは玉の輿というバイアス
    女性側に勉強や働くやる気があっても、世間が”女の子だから勉強頑張らなくていいよね””女性だから旦那さんが稼いでくれるでしょう”などと言ってきます。今の時代、それを会社で言われたのであれば転職して良い文化の職場を探せばいいだけかもしれませんが(それはそれで大変ですが)、厄介なのが親です。自分の親が自分に対してそんなに頑張って勉強しなくていい、と言ってくるんです。もちろん忙しい仕事や成長を求められる仕事も反対で、楽で安泰な仕事を勧めてきます。(公務員など)そして子どもは洗脳のように、親の言うことが正しいと思ってしまう節があるので、もしその考えを持っている方は本当は自分は何をしたいのか、立ち止まって考えてみてもいいかもしれません。

  • 文系を選択する文化
    女性の方、高校1年生の文理選択の際に文系を勧められませんでしたか?私は勉強全くしない学生でしたが、唯一数学の点数だけが良くて、特に文系科目は赤点取るくらい苦手な科目だったにもかかわらず、文系を勧められました。理由は”理系は大変だから”だそうです。意味わからないですよね?私は理系が得意な脳をしているのに、理系に進むと大変だと言われるんです。確かに、理系の方が勉強する内容はかなり多く複雑だと思います。が、これも一つ上のバイアスが絡んでいる気がしてなりません。人格者の先生であってもこのようなことを言ってくるので、基本的に女の子は文系が得意なんだ、理系は苦手なんだ、というバイアスを埋め込んでしまい、将来の職業にも影響している可能性は大いにあると思います。

2. 社会的背景

  • 充実した制度による女性の社会復帰の阻害
    これ、意外だと思います。年収130万円以下の家族の扶養控除、企業の時短勤務制度など、国や企業が用意してくれたありがたい制度のはずが、その制度によって女性活躍推進が進まない、という観点もあるんです。確かに、”社会復帰”としてはとても良い制度だと思いますが、”女性活躍推進”という目的に対しては、簡易な勤務体系にすることで責任ある仕事が任されない不の循環を生み出し、阻害要因になっている可能性があります。

3. 企業での経験・扱いによる背景

  • 女性は仕事ができない・頑張れないバイアスまたは差別によって男性と同等に責任ある仕事を任されない、経験を積める機会を与えられない職場って、あります。「女性の方が仕事ができないだろう」「結婚・妊娠をきっかけに仕事を辞めるだろう」「子供がいる女性は残業・出張できないだろう」などというバイアスが頭のどこかにあって、無意識に男性社員に経験のつめる仕事を任せることがあります。出張・転勤や昇進は良い例です。子どもがいる女性社員に出張任せると家庭が大変だろうから、、、転勤させると旦那さんが困るだろうから、、、マネージャーにすると仕事が大変になってしまうから、、、と、親切心も含め企業でスキルアップできる・責任のある仕事を任せてもらえないことが多いです。
    そうなると、女性側も(当初は出世を目指していた女性も)管理職以上を目指さなくなるし、社会復帰したいと思わなくなるし、さらに昇進する女性社員が少ないため、もしキャリアアップを目指す、または管理職になった女性がいたとしても相談相手がいない問題により、悩みやストレスがあ多い状態に陥ってしまいます。

5. 男性中心の企業文化

女性と男性の価値観って、なんとなく、しかし結構違うなーと感じるところってありません?
ある研究結果から、働く価値観として以下のような違いがあることが分かっています。(もちろん人によりますが、傾向としてご認識ください)
女性の価値観:人の役に立ちたい/手助けを惜しまない/チームワークを重視する/協調的/他人の意見を聞く/面倒見が良い/自己評価が低い・自信が無い など
男性の価値観:野心的/自立している/失敗を恐れない/積極的/自信がある など

私の前職の会社もそうでしたが、がっつり男性の価値観で採用され仕事のスタイルを定義されている企業でした。私の自己評価が低い特性があることを知っていながら、本人は”自分にはできない”と言っている言葉を耳にしながら、”できるよ!”と急にステップアップした仕事を任され、結果鬱状態になるということもありました。また、会社で自分が勝ち上がっていけばいいというものでもなく、人や社会の役に立ちたい人って多いと思うのですが(特に最近では女性の特性でもなく、世代的にそういう価値観が増えてきた気がしますが)、年配男性の上司にはまったく話が通じませんでした。前職の会社には、ミッションやビジョンすら用意されておらず、上層部は”そんなの必要ある?”という感覚です。何を目指し誰の役に立っているかなんて関係ないでしょ、自分たちが成長できる環境で仕事で良い成果を出せればそれでいいじゃん、という話をされたことを思い出すと今でも不思議な気持ちになります。。(笑)
こういった企業文化の中で仕事をしていると、違う価値観を持った従業員たちは、仕事の面白さや会社の居心地の良さを感じないですよね。


※引用文献 『男性中心企業の終焉』

まずは常識を疑え。主語の性別を男性・女性で入れ替えて違和感があるものは女性軽視・差別の可能性あり。

まさにこれに尽きると思います。まずは自分の常識を疑ってみて。相手も相手の常識があるから。普通って何?その普通って、東京育ちの人と北海道育ちの人も同じ普通?男性の当たり前は女性にも当たり前?
、、そんなわけないですよね。言われると”その通りだ”と思っても、実際のコミュニケーションの場では、脳の中では無意識の思考が先に走るので、この常識を疑うことを癖になるほどつけておかないと、うっかりバイアスをかけて会話してしまうことになります。私も気を付けている方だと思いますが、まだまだ無意識に会話してしまうことは多いので気を付けなければなりません。
また、各言動が女性軽視・差別的なものかそうでないかを見分ける方法があります。それは、”主語の性別を男性・女性で入れ替えて違和感があるかどうか”です。女性主語で話していた内容を男性主語にすると違和感があると、それは女性軽視・差別を疑ってください。(ただし、力のありなし、生理・妊娠・出産については生まれつきの肉体的な特性であるため除く)
例えば、「子供がいる女性は残業・出張できないだろう」⇒「子供がいる男性は残業・出張できないだろう」こう考えると何か違和感がありますよね?そこには女性に対するバイアスがかかっているんです。

ここまでお読みいただきありがとうございました。
”こういうバイアスがあるかも”と知っているだけでも、自分の選択肢はかなり広がるのではないでしょうか。また、女性活躍推進を勧めたい企業の方も、知っているだけで得られるヒントがあると思います。ぜひ参考にしてみてください。

これまでの内容を簡単にまとめた資料を添付しておきます。もし必要であればご活用ください。
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次回は、女性活躍推進が進まない理由『企業側の認知・態度』編です!

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