2023年の暮れに
今年を簡単に振り返る記事を書いた。
年の切り替わりを前に、特別なことは何もしていない。カレンダーの年が切り替わることに、実務的な意味が個人的にほとんどないのは、人生が充実している証拠だと思いたい。
最近の状況
タイプレーティング、グラウンドコース、シム、と順調にこなして、路線訓練が始まった。今年1月に始まった転職だから、今年中に飛び始められたのは順調な方だと思う。訓練が忙しかったのはもちろんだが、国をまたいで転居と転職をしたのは非常に大きな変化だった。オーストラリアはNZと比べて書類仕事がかっちりしていて、何をするにも現地に住所が必要だった。それがプロセスを非常に面倒なものにしたけれど、上記の記事に書いた通り一つ一つ面倒ごとを片付けてなんとか生活ができるようになった。
今では車も家もあって、人並みの生活ができるようになったし、年末には家族が来て家の中がカラフルになった。
仕事の話
仕事はとても面白いけれど、勤務はかなりきつい。
とにかくよく飛ぶ。目的地に着いたら、すぐに次の便の準備。45分でリターンしなければならない。オーストラリアはでかいので、短いセクターで1時間半くらい、長くて3〜4時間。短いセクターの日は4本飛ぶこともあって、路線訓練で質問攻めにあいながらやる4本はかなりきつい。
でも、エアバスを飛ばせることはとても楽しい。私は小型機から順繰りに飛行機が大きく、速くなっていったので、エアバスがいかに良くできた飛行機か感じることができる。
最も嬉しかったのは、FBWだからといって操縦がつまらないわけではなかったこと。むしろ、大きな飛行機なのに素直で、自在に動かせるという意味で非常に身体的というか、すんなりと体の一部になる感覚がある。
着陸より地上で滑走する方が実は難しい。最近やっと慣れてきたが、あんなに大きなジェット機を自分が動かしていて、かつ翼の先が自分の手の指先のように、メインのタイヤの位置が自分の足のように感じられるのだから、やっぱり飛行機がよくできているのだと思う。
さて、メルボルンでは2023年もあと5分になった。
皆様良いお年を。
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Pilot's note NZ在住Ashの飛行士論
NZ在住のパイロットAshによる飛行士論です。パイロットの就職、海外への転職、訓練のこと、海外エアラインの運航の舞台裏などを、主に個人的な…
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