『イヤホンは点滴のように、私を。』(オープン雇用事務員プチ日記⑲)
以前テレビで、有名な昭和歌謡の作曲家がいて、その方がだんだん時代が変わったことで売れなくなってきて……という話を見たことがあります。
そんななか、彼は大衆がイヤホンで音楽を聴くようになったことで、『皆で』一緒に聴いて楽しむような、昭和歌謡が廃れていった…というような話をしていた覚えがあります(再現VTRですが)
そのとき、イヤホンで曲を聴くことを『点滴のように』と表現していたのだけはしっかり覚えていて、『この表現、なんだかすごく好きだなぁ』と思ったのも覚えています。
忘れっぽい不注意欠陥脳(ADHDの性質の一種)の私が、なぜかメモせずともその言葉、表現だけはしっかり覚えていたわけです。そしてこうして、何年か前にテレビで見ただけの話を書いている。
そう思うと、何気なくテレビや動画を見ている時間も無駄ではなくて、そういう自分が享受してきたすべてが、今の私という人間をつくりあげていて、それはとても素敵なことだと思っています。
私は今、紅白を家族でダラダラ見ながら過ごしていますが、それでもイヤホンで聴きながら作業をする時間がこのうえなく大好きです。
このnoteは紅白を聴きながら書いていますが、普段は大好きな曲をイヤホンで聴きながら書いています。noteを書くときは哀愁のある曲を聴くことが多いです。
音楽ってとても素敵ですよね。認知症になって家族のことを忘れても、昔好きだった曲は覚えていたりするみたいですし……
私は点滴のように曲を接種するというのは、悪いことではなくて寧ろ素敵なことだと思っています(笑)
前に有名なアイドルたちのライブに行ったことがありますが、ドームの距離感はとても遠くて、テレビの前にいるよりも気持ちが盛り上がらなかったのを覚えています。人も多くて混雑していて、遠くで歌う人たちの姿を見ていてもCDの方が音質が良くて、遠くで盛り上がっているのを眺めているだけ…という印象でした。
私は同じ場所に憧れの人がいるというだけで感動できるほど好きな歌手は、たぶんいないだろうと思います。今はもう解散してしまった国民的人気アイドルグループなので、あの時行けて良かったと思っていますが、それ以来ライブに行ったことは一度もありません。
皆で盛り上がるのも楽しいとは思いますし、何だかんだ毎年紅白見ながらダラダラするのは好きです。
それでもやはり、日々イヤホンで曲を接種する時間がたまらなく好きですし、耳には悪いかもしれませんが、イヤホンで家族が聞かないようなマイナーな曲を聴く時間が、一等大事だと思っています。
私は曲を点滴のように接種して、それで自分の世界に入り浸ることができる。それはたぶんお酒やタバコと似ていて、身体にはそんなに良くないけれど、きっと自分にとっては必要なものなのだろう、と思います。
ときにはみんなで同じ曲を聴いて盛り上がるのも良いですが、ひとたびイヤホンを付ければ、自分だけが曲を独り占めできるような、そんな幸福感。
趣味は人それぞれ。
外に遊びに行くのもいいけれど、自分一人で楽しむ趣味も、立派な誇れる趣味ですよね。
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思えば、本当にたくさんの記事(100本以上)を書いた一年でした。
今後とも、ゆるりとよろしくお願いいたします。