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【映画感想文】窓ぎわのトットちゃん

火曜日のシネマイレージディを利用して、息子と映画を見て来ました。

窓ぎわのトットちゃん

𖡼.𖤣𖥧𖡼.𖤣𖥧⚘

黒柳徹子さんが書いたベストセラー書籍、「窓ぎわのトットちゃん」
1981年に出版された本が、42年後に映画になりました。

世界各国で翻訳され、子供から大人まで世代を超えて親しまれているトットちゃん。

ウクライナやロシアの子どもたちの窮状が毎日報道されている2023年秋。
こういう時だからこそあの本を映画にしてたくさんの方に見ていただくのがいいなと思ったと、黒柳さんは仰っていました。

窓ぎわのトットちゃんには、戦争中でも思いやりの心を忘れずに生きた人々が描かれています。
その姿を映像化して世界に届けることができれば、少しでも明るい未来につながるんじゃないかと、八鍬やくわ監督が7年も掛けて制作されたそうです。

私は40年前の高校生の時、息子は中学生の時に読みました。今回映画化されたのを知って、一緒に見に行こうということになりました。
トットちゃんと言えば、いわさきちひろさんの絵を思い出します。黒柳さんはいわさきさんの大ファンで、「いわさきちひろ美術館」の館長をされていることでも有名です。

今回の映画化は、ドラえもんの映画を数多く手がける八鍬やくわ監督。
キャラクターデザインは、ジブリ映画「千と千尋の神隠し」の原画にも参加している金子志津枝さん。
日本アニメ界におけるトップクリエイターたちが集結しての映画化とあって、話題性もあり見るのが楽しみでした。

天真爛漫でじっとしていられない子供特有の動きや、子供の目に映るファンタジーな世界。
どこか懐かしいレトロな街並みと、戦争によって失われていく生活など、明と暗の対照的な世界観を描かれていますが、どの場面も目が離せない素晴らしいアニメ映画でした!


𖡼.𖤣𖥧𖡼.𖤣𖥧⚘

これは
第二次世界大戦が終わるちょっと前まで
実際に東京にあった小学校と
そこに本当に通っていた女の子のお話です。

まずは予告編をご覧ください。
主題歌はあいみょんさんの「あのね」♪

予告編を見ただけでもう涙が出る方はご用心⚠️
もう最後は号泣です。
息子が横ですすり泣くのを見ないように心掛けながら、おばちゃんは号泣してしまいました。

落ち着きがないことを理由に、
小学校を退学になってしまったトットちゃん。
新しく通うことになった
トモエ学園の校長先生は、
出会ったばかりのトットちゃんに
優しく語りかけた。
「君は、ほんとうは、いい子なんだよ。」
トットちゃんの
元気いっぱい、
すべてが初めてだらけの
日々が始まるーーー

窓ぎわのトットちゃん 公式サイトより

登場人物は、トモエ学園の小林校長先生、お父さん、お母さん、トモエ学園の先生、お友達。
一つ年上で小児麻痺の泰明やすあきちゃん

映画は小学校を首になってしまったトットちゃんが、トモエ学園の門をくぐり、初めて校長先生とお話するシーンから始まります。

校長先生の言葉、
「きみは、ほんとうは、いい子なんだよ。」
トットちゃんが安心して学校に通えたのは、この言葉があったからでした。

子どもにとって、自分を認めてもらえるということが、どれほど大切なことか。

トットちゃんの一生を決めたかもしれない、大切なこの言葉を、小林先生はずーっと言い続けてくれました。

今ではユニセフ親善大使となった黒柳さん。
世界の紛争地で子ども達を抱きしめるとき、小林先生のような大人に自分もなっているだろうかと考えるのだそうです。

身体に障害のある子供も、みんな一緒に同じ事をするトモエ学園。

片手と片足に麻痺がある泰明ちゃんも、みんなと一緒にリズムを踊り、運動会ではトットちゃんと二人三脚も。
子供たち同士の信頼関係も育まれて行きました。

校庭にある自分専用の木登りの木。
ある時トットちゃんは、泰明ちゃんを自分の木に招待します。

見出し画像の絵がその様子。

麻痺がある泰明ちゃんを、脚立に乗せて持ち上げて、木の上から引っ張り上げる作戦!

最初は梯子で
泰明ちゃんのお尻を下から押上げようとするトットちゃん
お尻を押すのが精一杯で、
梯子を押さえることができない
二人は梯子から落ちてしまう
でもへこたれない二人
梯子を脚立に変えて🪜
上から引っ張り上げることが出来た
汗びっしょりになった木登り
泰明ちゃんの最初で最後の木登りになった


「寝る形になって」と、脚立に腹ばいにさせるトットちゃん😱
大人が見ていたら、やめて〜!と言ったでしょう。私も見ながらヒヤヒヤしました。

でも二人は真剣です。
命懸けで木登りをする二人は、お互いを信頼していました。
一生出来ないと思っていた木登りが出来た時の泰明ちゃんの気持ちは、どんなに晴れやかだったでしょう。

木の上で、泰明ちゃんからアメリカにはテレビジョンのいう不思議な箱がある事を聞かされるトットちゃん。
泰明ちゃんは、大きくなったら障害のある子が通える学校を作りたいと話していましたが…

お祭りの屋台で、小さなヒヨコを買って貰ったトットちゃんは、ヒヨコとの突然の別れで生き物の命の尊さを学びます。
実はこれが物語の大きな伏線にもなっていました。

第二次世界大戦が始まり、大人も子供も質素な生活を余儀なくされます。
彩り豊かだったお弁当も炒った大豆に、大好きなキャラメルももう売っていません。
雨の中お腹が空いて泣き出すトットちゃんを励まそうと、泰明ちゃんが水溜まりで音楽を奏でるシーンがあります。

トットちゃん達が、暗い戦時中の世の中を乗り越えられたのは、子ども自身が持って生まれた個性や、興味・関心などを大切に、子どもが主体的に学べる教育方針のトモエ学園があってこそでした。

そして映画は終盤へ
大切なお友達、泰明ちゃんの死。

泰明ちゃんの患っていた小児麻痺は、今ではポリオワクチンが普及して、発症も減っています。が、当時は麻痺が酷くなったり、呼吸が止まって死に至る事もあったそうです。

お葬式が悲しいことだいうことも、この時初めて知りました。
気持ちの整理が出来ず、ただひたすら自分たちの居場所であったトモエ学園へ走るトットちゃん。

泰明ちゃんとの思い出が、心の中につぎつぎと蘇ってくる場面で、走るトットちゃんの周りで、出征する兵隊たちを見送る人たち、ガスマスクをかぶり銃を持って戦争ごっこをする子ども、片足を失くした帰還兵、我が子であろう骨壷を抱いた女性を目の当たりにします。

トットちゃんは泰明ちゃんを(その前にはヒヨコも)亡くす経験を経て、世界には悲しみや暴力や、理不尽な戦争があることに気付かされます。

「トットちゃん!いろんなこと楽しかったね。きみのこと、忘れないよ」

これが泰明ちゃんとの最後の会話だったのか、心の声だったのか。
ふたりの心が通じていたから聞こえた声なんだと思いました。

「徹子の部屋」にゲストで出演された中川翔子さんが、泰明ちゃんが祖母栄子さんのいとこだったと打ち明けた時、黒柳さんは番組中にも関わらず、しばらく泣いてしまったそうです。

それくらい、黒柳さんの中で泰明ちゃんとの思い出は、心の奥深くにず〜っとあって、90歳になってもなお、忘れる事の出来ない大切なものなんですね。
今でも泰明ちゃんは、トットちゃんの心の中で生きているんだなぁと、胸が熱くなりました。

𖡼.𖤣𖥧𖡼.𖤣𖥧⚘

黒柳さんを彷彿とさせるピンクのくちびるや、ニコっと笑った顔もよく似ていて、アニメのトットちゃんにホッコリしました。声優の女の子もとてもお上手でした。

戦争の暗い影や、大切な人の死といった辛い出来事も盛り込まれています。
本を読んだことのある方も、ない方も、子育て中のママにも、子ども達にも、是非見て欲しい素晴らしい作品だと思いました。


星5つ⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️

映画館からの帰り道、恒例となった映画の感想を語り合いながら、お夕飯を食べました。

息子が大好きな飲めるハンバーグ

私と息子との大切な時間♡
今日も小さな幸せをありがとう。

そして、最後まで読んでくださった皆さま。ありがとうございました!
是非皆さんも、窓ぎわのトットちゃんを劇場で。

#映画感想文
#窓際のトットちゃん

いつか孫に読んであげたいと思っている
ストーリーブック
この中の挿絵を使わせていただいています


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sora
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