シリーズ【ふせんをはりたい、ことばたち。】 #7「待ち合わせた場所で当てもなく 虹を眺めていれば」シングライクトーキング『It's City Life』の歌詞より
1988年デビューの、シングライクトーキング。
昨年、35周年を迎えました。
佐藤竹善さん、藤田千章さん、西村智彦さんの、スリーピースバンドです。
ジャンルは最近では「シティ・ポップ」といわれることもありますが、ロックやソウル、ファンクなど、幅広い音楽性と実力を持つ、素晴らしいバンドです。
毎日の仕事で多くの悩みを抱え、へとへとになっていた時期。通勤時間も長く、電車の中でも仕事、家に帰っても持ち帰り仕事…!
理不尽なことも多く、自分の経験不足もあり、精神的にも肉体的にも疲弊していました。
そんな時、よく聴いていたのが、アルバム「Humanity」(1992年)に収録された、
『It’s City Life』
(下のリンクより、少しだけ試し聴きができます。12曲目になります。)
都会の喧騒の中で葛藤する主人公が、好きな人に会いに行く気持ちをポップな曲調で歌っている曲です。(私の個人的な解釈です)
中でも、私が心に留めておきたいと感じた歌詞の一部分を抜粋します。
気持ちに余裕が無くなり、周りが見えなくなると、ふと、この歌詞を思い出すことがあります。
「当てもなく虹を眺めていれば 味気ない時間を感じない」
そう思える自分だったはずなのに…!と思い出して、
「たぶん 他の誰よりも」
のところまで聴くと、自信を取り戻せたような、きれいな空気を思い切り吸い込んだような感覚になれるのです。
本来の歌詞の解釈とは違うのかもしれませんが、
音楽にのせた「歌詞」のほうが、言葉だけより思い出しやすいような気がして、
お守りのように大切に心に持っています。
誰の心にも、そんな歌詞があるのかもしれないなと思いました。