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「日本の物作りの美しさよ 使って心地好さを実感する風呂敷」

これ、何だかわかりますか?ヒントはマウス。そうです、自分の大事な相棒、ノートパソコンなんです。

ずっと、購入した時にパソコンが入っていた袋状の不織布のまま、リュックに入れて持ち運んでいたのですが、表面が縒れてどんどん悲惨な状態になってきまして。これは野暮だと自分に駄目出ししました。

それで不図、市場にはノートパソコンやタブレット端末を鞄に入れて持ち運ぶ為の、内袋みたいなものを売っているのではないかしらと、漸く思い付いたのです。

自分が欲しいのは、日本製の商品でした。丁寧に作られた、長持ちする物を、初期費用は掛かっても、大事に長く使いたいものですから、あらゆる製品に、自分は日本製を求めます。自分の生活様式にも合っているので、私は日本製に落ち着くみたいです。

それで売り場やアマゾンを彷徨ってみました。色々見て周りました。

ないですね。ありそうで、無かった。ある処には在るのでしょうが、自分が見た場所に限っては、見つかりませんでした。残念でしたが、あまり時間を掛けられません。不織布も、破れ始めています。そして探すうちに、無理に買ったケースでなくても良いじゃないかと気が付いたのです。要はリュックへの出し入れで表面を傷付けない物、運ばれる間パソコンを保護できる物であれば、何でも良いじゃないかと思い至ったのです。大きめのタオルとか、ハンケチとか、何か大きめの布で・・布好きだから、何か大きめの布で・・・

そうして、東急ハンズの売り場で、ドラえもんのタイム風呂敷を見つけました。

「これだ!!」と思いました。

家には、祖母と母の長年愛用してきた素敵な物が沢山あります。風呂敷もその内の一種です。経年劣化で使用不可能なものは去年の大掃除の折にお別れしましたが、それでも引き出しに数枚、大小様々な風呂敷が出番待ちしているのです。早速開けて、吟味しますと、サイズといい、色合いといい、奇麗な風呂敷と出会ったのです。

私はこの国の「藍」が物凄く好きです。この「藍」について語るとなると、一本小説書き下ろさなければならないでしょうから、ここでは割愛しますが、「藍」は、シルクロードにも、陶磁器にもつながる、壮大な物語をお持ちです。

で、その「藍」ですが、兎に角自分は漠然と、藍色の無地のものがいいなと思っていたのです。わが家の引き出しにあったのは、小花を散らした艶やかな物。深い藍を基調とした一品で、無地ではありませんが、写真で御覧になるより、淑やか(しとやか)な藍です。一目でこれだ。と思いました。惚れましたね。


自分が使って良い物かと、二人の残した物を使うときはいつでも思います。そうして胸の内で問い掛けてみます。

「おばあちゃん、こんなに素敵なもの、私が使っても良いですか」

返事は聞こえないけれど、どうぞと云って貰ったような、何だか御都合主義なんですけれど、それでも家の片隅で、ただ眠らせておくのは勿体無いから、大事にするから貸して下さいねとお願いします。

こうして取り敢えずお試し期間として、風呂敷で通って問題ないか、使いこなせるかどうか、実際に一週間程使ってみました。

凄く良かったです。薄手で、軽くて、持ちやすくて。何より取り出す度に、奇麗だなあと惚れ惚れします。嬉しさの余り、物へ対する敬意が自然と所作に現れて、無意識の内にも丁寧に扱います。裏から自然光を透かして見ても大変に美しいのです。それでちょっと破れを発見しました。あれ、私の仕業かしら、それとも随分古いものだから、前からかな?

分からないけれど、此れ以上広がらないように気を付けておこうと思います。何処かで生地を手に入れて、裏地として縫い付けても良いかもしれません。

そういう訳ですから、私はこの風呂敷をいたく気に入りまして、手放せなくなってしまいました。この記事の執筆と投稿にタイムラグがありまして、いつの間にか使い始めてもうじき一と月となります。この先も大事に使っていこうと思います。風呂敷文化は近頃また見直されて、色々と情報が発信されていますけれど、本当に、使う程に優しい、便利な道具だなとしみじみ実感致しました。

草木の色も好きなので、洗い替えの一枚にも、また出会えたら嬉しいな、なんて思ったこの頃でした。因みに、ドラえもんのタイム風呂敷は、日本製でしたけれど、購入は遠慮しました。けれどもしも再び見掛けてしまったら、思わずレジに運んでしまうかもしれません。      いち    


※下に仲間の記事を貼り付けておきます。


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