「嫌いなら呼ぶなよ」綿矢りさ
コロナ禍で生きる4人の人物にまつわる短編集。
規制や自粛ムードがあり、自由の利きにくい生活。
そんな生活は、個人の生き方や考え方に大きく影響した。
鬱屈した考え方や、推しへの過剰な愛など、コロナ禍による生活の変化がもたらした人間の闇が描かれている。
眼帯のミニーマウス
神田夕
嫌いなら呼ぶなよ
老は外で若も輩
どの作品も刺激的だった。
どこか自分や周りの人に当てはまるような親近感、でも仮面を剥いだらとんでもない心を持った化け物。
コロナによる生活の変化が原因とは言い切れないかもしれない。
しかし、少なからず関与していそう。
綿矢りささんの文章はテンポよく、例えも独特で引き込まれるものがある。
どストレートな言い方や、ズバッと一刀両断するような文章。
読んでいてスカッとすると同時に「うわぁ」と人間の闇の部分へゾゾッともした。
すごく魅力的。
短編ですぐ読めるので、一気に読んでしまった。
いつもの読書の合間に読むのも、刺激があって楽しそう。
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