【小説】創造主は今宵ダンスを踊る
前編・前奏曲(プレリュード)①
「新入りよぉ、お前ここに落っこちてきてどのくらいになるね」
地面に転がった鉱石をトロッコに投げ入れながら、襤褸の布切れを纏った、痩せこけた禿頭の男が叫ぶように問うた。無造作に伸ばした髭をかき分けて覗く口の中の歯は、ところどころ抜け落ちてしまっている。
「三年」
初老の男の問いかけに不愛想に答えたのは、見た目にも筋骨逞しく、一心不乱につるはしを振るう青年だった。汗が顔から、首筋から、露出した肌の全てから噴き出している。この地の底では、惑星の