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カマたく著「頑張らなくても意外と死なないからざっくり生きてこ」

三人官女ならぬ、YouTube界ではお馴染みの三人勘女。
三女ゆうじさん、二女りょうさん、長女カマたくさんの三人で繰り広げられるトークが絶妙にハマり見入ってしまう。

休憩中の談笑のようでゆるやかな感じに、何度笑ったことか。
その時の私はどっぷりと闇に包まれていたので、素直に笑えたのは久しぶりだった。

話しのふり幅が大きいだけに、過去を笑い飛ばして昇華させるような生き様を知りたくなり、努力・頑張り繋がりもあって、長女カマたくさんの本を手にした。

苦しい時、嘆き辛い時、悲しい時、どうしようもなくて身動きできずに塞ぎ込むことは仕方がない。自分自身を回復させるには時間と安心、安全な場所が必要だ。

ドロドロとした泥の中で美しい蓮が咲く。
しかも、咲いている時間は数時間。
著者を渦巻く状況や壮絶な過去を引きずることなくというよりか、生かすことを選んだかのように思えてならない。

「どうせ生きていくんだから、つかっちゃえ!」みたいに。

ライトに書いてしまったが、大きな闇の巨大ブラックホールにのみこまれる前に著者なりに何であれ、生き抜くための道具を手にしようと必死だったのではないか。その想いを外には漏らすまいと。

人間何回やっているかと思えるほど、文章がキレッキレ。

自分の人生に 必要のないやつまで いちいち気にしていたら 疲れない?

「第一章 人間関係 執着をなくせば、悩みもしない」p40より

頭の中をぐるぐるしていることはある。
すでに過去になってるし時を巻き戻せないことはわかっていても、自分自身を囚われの身にしてしまう。

必要最低限の礼儀は押さえておくとして、どうしようもない時があるし、相手を気にかけることと、気にすることは違うから気持ちを引っ張られないようにしたいものだ。
疲れる前に湯に浸かれとか言われそう。

「これがある」を見すぎるから「これがない」が気になるの。無がいちばん楽よ。何かがあることに執着するのが、不幸の始まり。今いる場所、たどりついた先にたまたま存在する楽しいことを見ていればいい。「ある」「ない」ばっかり見る人は、どんなに成功したって、「ない」ものを見つけちゃう。どこに行ったって不満は絶対にでるから。「足るを知る」という考え方よ。

「第四章 生き方 ざっくり、楽しく過ごしてこ」p173より

目に見えるものなら、なおさら。
また、余談だけれど、ないことを証明するのは本当に難しい。
だってないんだもの。

力まずしなやかに。
どんな道も、あなたにとっては正解だよと背中をバシッと押してくれる。

三人勘女さんの今後の活躍と幸せを心から願いつつも「三人勘女ひめくりカレンダーを出してみてはいかがでしょう?」と提案したい。
名言は数知れず。

彼女たちのパワフルさは、今を生きているからに他ならない。


#読書感想文

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