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あれ?こんな写りだったかな?というようなRICOH MF-1・・・フィルムをスキャンしたデータは違うもの
コンパクトカメラの中で、新品から持っているのが何台か有る。
CANON AutoBoyプリズマ、京セラT-Proof、オリンパスμⅡ、そしてこのリコーMF-1。
ちょっとマニアックなカメラで、2001年発売のカメラなのに、オートフォーカスと目測式のマニュアルのピント調整が出来る。
レンズは3群3枚。焦点距離は30mmとコンパクトカメラの中ではワイド。
ただし、この頃のリコーは28mmのGR1があったり、30mmのR1があったりして、ワイドレンズが普通のメーカーでは有った。ただし、MF-1のレンズはチープなものであって、F値が3.9と暗め。無理な設計をせずにコストダウンしたものだったのではないだろうか。
他には、特徴としてホットシューが付いていたり、レンズにフィルターがつけられるようなネジ山が切ってあたり。
絞り優先のAE機能が付いていたり(ただし、絞りは5.6、11、22と3段階だけ)、露出補正が付いていたり、撮るだけのコンパクトカメラとは一線を画す機能が付いていた。
電池も単三2本。カメラ専用の電池と比べて安く手に入るし、コストパフォーマンスはすごく良い。
アサヒカメラだったか何かで取り上げられて、結構すぐに購入したのを覚えている。
購入した頃は、30mmのレンズの付いたカメラというのを持っていなかったので(一眼レフを除く)、結構重宝した。
フジのリアラエースを入れて、ちょっと明るめの室内で撮ったものは、プリントがとても良かった。
色の出方がとても良かった。
今でも、その時に撮影したもののプリントで、額に入れて飾っている写真もあるくらい、実力は高いと感じていた。
また、夏に伊勢神宮をお参りしたときにこれで撮ったものは、伊勢神宮の豊かな緑の森がしっかりと焼き付いている。
このカメラのシャッターを押すと
「コロンッ」
と、音がする。
フィルムの巻き上げも、ものすごく早い。
音がとても特徴的なので、我が家ではこのカメラに「コロちゃん」と愛称が付いていた。
愛称の付く様なカメラなんて、我が家ではこれ一台。
京セラT-Proofなどといった優秀なカメラがあった割に、このカメラの出番が多かった。
まあ、立ち位置として家族共有のカメラという事もあったからだけど。
しかし、よく使ったのは2005年くらいまで。
ご多分に漏れず、デジカメが主力になってからほぼ登板することなく、15年間荷物の中に紛れていた。
カメラを見つけたときに、その時の写りが懐かしく、またフィルムを入れてたくさん撮ってみたい欲求が湧いてきた。
シャッターを押すと、
「コロンッ」
と、相変わらずかわいらしい音がする。
そのリズム感が懐かしく、あっという間に1本使い切った。
で、現像に出してスキャンしてもらったデータをMacに取り込んでみたら、「?」がいっぱい浮かんできた。
「あれ?こんな写りだったっけ?」
いつものベランダから。
これまた、いつものスーパーの横。
赤色の看板の発色が、すごく目立つ。
コントラストは低いのかもしれない。
いつものTSUTAYA。
このカメラの特徴的な周辺光量落ちがある。
思ったより、画像がぼやけた印象。
あんなに発色の良いカメラが、なんだかぼやっとした感じ。
これって、フィルムのせい?
それとも、現像の処理がもうひとつだった?
フィルム1本のデータを見て、少しガッカリしてしまった。
過去の記憶は、美化されてしまったのか?
でも、額の中にある写真は、やっぱりすごく良いのは変わらない。
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このカメラを通して、「もしかしたら?」と思うようなことに出会ったのではないかと感じている。
もともと、カラーネガフィルムは印画紙に焼き付けるためのもので、スキャンして見るためのフィルムではない。
フィルムのデータ化サービスが始まって以降、自分もずっとデータ化してもらっているし、プリントの1枚あたりの単価がすごく高くなってからは同時プリントをしなくなった。
プリントしなくなったことで、そのフィルムに刻まれている良いところが見えなくなってしまっているのではないか?
そんな疑問が出てきた。
たくさん撮って見て、そしてお金が掛かるかもしれないけれどプリントしてみないと、この辺の検証は出来ない。
次の1本は、お金は掛かるけれどちょっとプリントしてみようと考えている。