『東京グール』が教えてくれる「違い」
皆さんこんにちは、看護師の空と申します
僕は自己紹介でも言ったんですけど、今はやりの繊細さん・HSPです。
よくHSP、非HSPって言葉を聞くし、僕も便宜上使うことがあるんですが、個人的にはあまり好きではないんです。なにか区別というかその間に壁を感じてしまうので。
そんなふうに、何かに壁を感じた時に思い出すといいかなと思う言葉です。
「人間でもない、グールでもない、僕の居場所なんてどこにもない。
僕は一人だ…」
「それは違う、君はグールでもあり、人間でもあるんだ。
二つの世界に居場所を持てるただ一つの存在なんだよ」
石田スイ先生作『東京グール』より
これは東京グールという漫画に出てくる、主人公の金木君と金木君がバイトすることとなる喫茶店のマスターよしむらさんの会話です。最初のセリフが金木君、それに答えてるのが芳村さんです。
少しだけ東京喰種(とうきょうぐーる)の世界を説明しますね。
東京喰種の世界は、現代の日本で、この世界には「喰種(ぐーる)」という見た目は人間だけど、人間を餌として生きている生き物が人間に紛れて普通に生活しています。主人公の金木君はもともと普通の人間なんですが、ある事件をきっかけに、この喰種と人間のハーフ、半分人間、半分喰種になってしまいます。金木君はグールなんていう存在は都市伝説くらいにしか思ってなおらず、喰種をただの空想の化け物と思っていて、自分がその「化け物」になってしまった。でも、そんな喰種にもなり切れていない中途半端な存在…。そんなどちらにも所属できない自分に苦悩します。その時の会話になります。
コップに入っている水を見てどう思うか?
よくある話ですが、コップに水が半分入っています。そのコップに水が「半分しか入ってない」と思うか、「半分も入っている」と思うか…っていう話。
ここでの芳村さんの話は「半喰種になってしまったことを悔やむのか」、それとも「半喰種になったからこそできることがあるのではないか」という、このコップの水と同じ視点の切り替え、新たな視点を金木君に与えています。
今の自分だからこそ価値がある
どちらの世界でも生きていけないと絶望の中にいる金木君に、この世界で一人ということは、この世界で唯一どちらの気持ちも分かる、誰よりも優しい人になれるという「中途半端な位置」にいるからこそできる事を。それ自体に価値があるという金木君の存在意義にまで触れて生きる意味を与える言葉でもあります。
僕の好きな心理学者にヴィクトール・エミール・フランクルという人がいるんですが、その人の言葉に「どんなときにも人生にYESと言う」という言葉があります。芳村さんの言葉は、まさにこのフランクルと同じことを伝えているんじゃないかなと思います。
左利きだから右手と手を繋ぎ合える
以前ツイッターで「HSPは心の左利き」って、つぶやいて沢山の方に共感してもらったんですが、この言葉もそうです。「違うから意味がある」「違うからこそできることがある」。
右手同士で手を繋いで隣り合って歩くことは難しい。
でも、左手と右手は手を繋いで一緒にとなりを歩くことができる。
きっと、今の社会で「心の左利き」だからこそ、心の右利きの人たちと手を繋いで一緒に歩くことができることがあるんじゃないかと思います。
区別する、括りをつくって壁を感じるのではなく、「今の自分だからこそ」できることがあると思うので、それを探すと、日々の幸せが見えてくるんじゃないかなと思います。
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