
「オンボロ屋敷の桃色ヤモリくん」第20話
「ヤモリくんの夢のお告げに〇〇〇くんが現れる3」

釣り好きの陶芸家ゴダイさんのカッパ騒動も終わって、暑い夏が続いていたある夜の事・・・。
その晩は、何時もよりも蒸し暑く感じられる夜だった。
照明の周りには、どこからか入り込んできた小さな虫が飛んでいた。
ハルオは、古びたベッドの上で横になると畑での不思議な出来事を考えていた・・・。

灯りの付いたままの部屋の中では、ずいぶん前に壊れたエアコンの代わりに扇風機が風音を立てている。
風来町は、都会とは違って夏でも夜になれば開け放たれた窓の網戸から少しは涼しい空気も流れこんでくる。
「サクラが見た足跡と、ボクが見た足跡はきっと同じ足跡だろう・・・」
ハルオは、あの足跡の事を思うと、どうも灯りを消して真夏の夜の暗闇を見る気にはならなかったので灯りは付けたままにしていた。
その灯りに集まる、小さな虫たちはさっきよりも増えたような気がハルオはしていた。
「ヤモリは、灯りに集まる虫たちを食べるので人家近くに住んでいると言うが・・・」
そんなことを考えていると、ハルオはウトウトとしてきたのだった・・・。
すると、窓の外で音がしたような気がした・・・。
「コンコン コンコン」・・・
「コンコン コンコン」と・・・
誰かが窓を叩いている・・・。

次回へつづく・・・
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連載小説(不定期)
「オンボロ屋敷の桃色ヤモリくん」第20話「ヤモリくんの夢のお告げに〇〇〇くんが現れる」その3
終り
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「オンボロ屋敷の桃色ヤモリくん」第21話「ヤモリくんの夢のお告げに〇〇〇くんが現れる」その4へつづく
「オンボロ屋敷の桃色ヤモリくん」第1話~のマガジン
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記事内使用画像・フリー画像素材Pixabay より
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2020.11.28
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