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閃きショートSF「罠」
秋野あかね
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概要
地球は、第三次大戦的感染症のパンデミックをへて地球連邦政府が樹立された。しかし長い時の経過とともに地球では再び民族的対立の嵐の予感が迫っていた。その不穏な空気に対して企業家上がりで猜疑心の強い連邦政府大統領は抑止力として全ての連邦国に向けて核兵器を配備していたのだった。
そして連邦政府は、地球や月で枯渇し始めていた資源を宇宙へと求め惑星探査船を派遣していたのだった。
惑星探査船は、決められたルートを巡り帰還の準備に入ったところで、その信号を受信したのだった。探査船の船長は、船員の信頼も厚く信用のできる人物であった。
探査チームは船長の判断によりルートを外れ、その信号を発信している惑星へと向かった。そして探査チームは、そこである不思議なものを発見したのだった・・・。
イントロダクション
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それは、神が作ったもなのか悪魔が作ったものなのかは分からない。神や悪魔を信ずれば、そのものがそこに存在するように・・・。
そしてそれは、人類が誕生する遥か遠い過去から現在まで、そこにあった事だけは確かなことだった・・・。
探査
![画像5](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/23661033/picture_pc_898a16df698f40e436ed68afea563038.jpg?width=1200)
母船から発進した小型探査船は、その星の大気を通過し着陸に成功した。
下船を前に船員の一人が言った「船長は、何だと思いますか?」
船長はそれに答えて言った。
「もしかしたら、我々の知らない生物が生存しているのかも知れないな・・・」
この惑星には、少なくとも滅亡して数十万年は時を経たように思える朽ちた遺構が残って居た。
![画像6](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/23662406/picture_pc_412b895cc29eeeb4fb28a5a1f3fb930b.jpg?width=1200)
船長と船員たちは隊列を組んで、その発信されている信号の元へと向かった・・・。
そして、そこで彼らが発見した物は・・・。
発見
意外なものだった・・・。
それは透明な球形で大きなガラス玉のように見えた。しかし、よく見ると何かが中で動いたように見えた。
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それで一人が声を上げた「中になにかいるぞ!」そういうと銃をかまえて撃とうとした。
しかし船長は、すかさずそれを制して言った。「まさか・・・嘘だろう!」
その玉の中にいたのは、船長が子供の頃に愛し失った犬と、うり二つの犬だったのだ。その犬は、ある雷の夜に雷鳴に驚いて家から飛び出し、そのまま行方不明になってしまっていたのだった・・・。
![画像6](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/23662616/picture_pc_54dc97b25f393966d608a5280178214f.jpg?width=1200)
船長が玉に近づき、その犬の名を呼ぶと。犬は、船長の方に顔を向けて船長を見つめると近づいてきた。そして懐かしそうな愛おしいそうな声をだして船長の呼びかけに答えたのだった・・・。
船長の頭は混乱していた。「どうしてここに? そんな・・・、そんなはずはないのに・・・」
犬を見つめる船長の目からは、涙が流れ落ち頬をつたっていた・・・。
帰還
![画像7](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/23662787/picture_pc_fd3067152adda711259ce9d730de34bd.jpg?width=1200)
船長は、何かしらの不安を感じていた。しかしその不思議な玉は、船長に、どうしてもそこに置いて帰る事はできないと思わせる何かの作用が働いていたのだった・・・。
船長は、地球連邦政府大統領への報告を済ませると。こう言われたのだった。「船長。例の玉は、全ての検疫が終わっても私の方で預からせてもらうよ・・・」と。
![画像10](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/23734296/picture_pc_63b47885fde6424002dd2fc799ab08fe.jpg?width=1200)
神と悪魔
大統領は、その玉の前にいた。
大統領には、その玉の中にいる幼い時に亡くした自分の娘が見えていたのだった。
![画像4](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/23658501/picture_pc_4e53d8b910750335314f7f41ab6e099e.jpg?width=1200)
玉の中の娘は言った「パパ酷いわ、私だけを一人にして・・・。さあ、早くパパも、こっちにいらして・・・」と。
大統領は、その声にどうしても抗えずに言った「すまなかった。お前だけに長いあいだ寂しい思いをさせてまって・・・」
娘は、さらに続けてこう言った「簡単な事よ、そのボタンを押すだけで、また私たちは一緒に暮らせるのよ・・・。さあ・・・そのボタンを押して」
大統領は、自分一人の為にそのような事が出来るはずがない事は当然の事として分かっていた。しかし、その玉の中の娘の言葉は。その彼の冷静な判断力を失わせる何か強い力を持っていたのだった。
彼は、どうしても自分の心を律することが出来なかった。どんなに強く抗おうとしても、その言葉に逆らうことが出来なかったのだ。船長が、どうしても、この玉を持ち帰るのを拒めなかったように・・・。
大統領は、震える指先で連邦政府全土へ向けての核ミサイルのスイッチを押したのだった・・・。
![画像5](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/23660552/picture_pc_f7d15a7a5bdf56bb2531b6a3d9cc7847.jpg?width=1200)
この宇宙を神が創ったとしたら、その対極として悪魔の存在も否定できるものではない。そして、人の心の宇宙の中にも・・・。
果てしない宇宙の中で。
この罠に、果たして次は一体どのような獲物が掛かるのだろうか・・・。
![画像8](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/23663066/picture_pc_f37784fa2d2ac79c38b9b570e816fd83.jpg?width=1200)
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ちゃりれれ【時々ジャイアン】様
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閃きショートSF「罠」
終り
![画像3](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/49398612/picture_pc_5321acaf22fdd0f36e1359f96fb7c855.jpg)
秋野あかね2020.4.22 23.25加筆 7.5¥100~¥10000までのサポート公開に設定変更 2021.4.5加筆 2024.4.26加筆 2024.7.12加筆
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