三百九十二話 ユニットバス

「ごきげんよう」「神のご加護を…」

朝の清冽な空気の中、女子生徒の挨拶がこだまする…。

学校の校門をくぐると、そこは身も心も清らかな乙女の園…。

そう、ここは神田ミカエル女学院…。

中庭の大天使ミカエル像が、通う女子生徒たちを守護している…。

天界の大天使ミカエルは、ここに通う女子生徒たちを見て何を思うか…?

その御心は、まさに神のみぞ知るということなのだろう…。

ここに三年間通えば、お淑やかなお嬢様になって卒業できるという…。

制服は翻さないように、静かに歩き…。

清廉潔白で文部両道、それでいて純粋無垢な心を持った乙女たち…。

この学院には、そういった生徒しか存在しないのです…。

否、今日から新たに校門をくぐった、たった一人の生徒を除いて。


『小悪魔の休憩所』と言うお店で…。

数時間?バイトしていた私…。

一緒に住んでいるギャルの藍さん。

そのギャル友さんに…。

結構お高いお洋服を買ってもらった。

その代金をお返ししようと思ったのだ。

座っているだけでお金をもらえるような。

超楽なバイトないかなぁ?と思う私…。

かわいい女の子たちが…。

座って寛いでいるところを…。

かわいい女の子が大好きな…。

お姉さんが眺めるという…。

システムのお店…。

そういうお店を…。

マダムKという人物に斡旋してもらった。

そこで働くことになったのである。

そこで私は隣にいた…。

眠子さんという女の子と…。

お知り合いになった…。

眠子さんは名前の通り…。

すごい眠たそうな女の子で。

私の膝枕で寝てしまうのであった。

私はそんな眠子さんを…。

ナデナデしまくってしまう…。


バイト2日目が終わり…。

私は着替えて帰ろうかと思った。

しかし、眠子さんの家にお呼ばれされ。

眠子さんの家に向かうのであった…。

眠子さんの家はこのビルの最上階に…。

あるらしく私は眠子さんの後に着いて行った。

5階に眠子さんの家はあって…。

私と眠子さんはそこに入っていく…。

ビルの一室なのに…。

中は普通の家の内装なので…。

私はすごい不思議な気持ちになった。


眠子さんのお母さんが…。

夕食を作ってくれるらしいので。

それまで眠子さんの部屋で待つことに。

眠子さんのお母さん…。

マダムKこと真門圭子さんに…。

このバイトを斡旋してもらったのだ。

お給料ももらっているので…。

私の雇い主ということになるだろうか?

それで、夕食までいただいてしまうとは。

私はなにか緊張してしまうのであった。


夕食が出来上がるまで…。

私は眠子さんが用意してくれた…。

ルームウェアに着替えることに。

私は青いモコモコルームウェア。

フードがイルカさんになっていた。

私がこんなかわいいのを着ていいのだろうか?

眠子さんはピンクのルームウェアで…。

フードが羊さんになっている…。

眠子さんらしくて、すごいかわいい…。

私はフードが恥ずかしくて…。

かぶっていないのだが…。

程なくして、夕食の準備ができた。

半分寝ているような眠子さんを。

起こしてダイニングルームに連れて行く。

真門圭子さんがシチューを作ってくれた。

お皿に装われたシチューをいただくことに。

いつもカップ麺を食べていた私…。

手作りのシチューを久しぶりに食べた。

私はすごい感動してしまうのであった。


マダムKこと真門圭子さんが…。

七つの大罪の大魔王の1人…。

強欲の大魔王マモンだということを。

シチューを食べながら聞いた私…。

私はいきなりそんなことを…。

マモン様から聞いたので…。

かなり緊張してしまうのであった…。

緊張しながらもどうにか…。

シチューを食べることができた。

マモン様と眠子さんも食べ終えたようだ。

シチューとパンだけれど…。

結構お腹いっぱいになった。

なにより、美味しかったぁ〜。


しばらく経って…。

「お風呂に一緒に入ろう〜」

と眠子さんが言ってきた…。

眠子さんと一緒にお風呂!?

いいのかな???

マモン様の方を見ると…。

いいわね、一緒に入ってらっしゃい。

と優雅に微笑み、仰るのであった…。

眠子さんは眠そうだけれど…。

立ち上がって、こっちだよ〜と…。

ふらふらしながら、歩いて行った。

眠子さんの歩いていく方向に…。

浴室があるのだろう…。

私もご馳走様でしたと言いつつ。

立ち上がって眠子さんの後をついて行く。


玄関の方向に歩いて行って…。

玄関の横の扉を開けて眠子さんが入っていく。

「こっちがトイレで、こっちがお風呂〜」

眠子さんが私を案内してくれた…。

浴室の扉を開けると…。

一般家庭でよく見るユニットバスがある…。

こういうのでいいんだよ。こういうので…。

グレモリーの家のお風呂は…。

オシャレでいいのだけれど…。

日本人の私にとっては…。

少し入りづらいのである…。

まぁ。だいぶ慣れてきたのであるが。

私たちは脱衣所まで来て…。

これからお風呂に入ろうと思ったのだ。

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