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映画の感想「ジェニーの記憶」(2018)

(原題:The Tale)
主演:ローラ・ダーン

あらすじ
ドキュメンタリー監督ジェニファー・フォックスが自身の体験をもとに性的虐待の問題に迫ったドラマ。

ドキュメンタリー監督として活躍するジェニーのもとに、離れて暮らす母親から電話が掛かってくる。母親はジェニーの子ども時代の日記を読んで困惑している様子。心当たりのない彼女は、母親に送ってもらった日記を読み返すうちに自身の13歳の夏を回想しはじめる。サマースクールで乗馬を教えてくれたMrs.Gやランニングコーチのビルと過ごしたひと夏は、彼女にとって美しい記憶だったが……。

映画.comより引用

最近、観た映画の中でいちばん印象に残っている作品。映画全体は一貫してとても静かで、でも、その中に確かに、主人公ジェニーの戸惑い、悲しみ、苦しみ、ショックが詰まっていた。

この映画は、監督でもあり、主人公でもあるジェニーの実体験を基にした作品。だからこそ、本当に、こんなに残忍なことがジェニーに起こったことだと知ると、こちらも苦しい気持ちになってくる。映像は一貫して美しい。そして、とても静かだ。その美しさと静けさが観ているこちらを引き込ませる。ジェニーに何が起きたのか。なぜ、今まで、本人も思い出さなかったのか。ジェニーは、当時の関係者を訪ねながら、かつての自分に確かに起こったことを調べていく。

ジェニーが知れば知るほど、残酷な情報ばかりが浮かび上がってくる。私達も、それを一緒に見届けなければならない。

ジェニーの苦しみは計り知れないし、それを理解できるなんて簡単に言うことはしたくない。でも、これだけは言わせてほしい。

あなたの物語は大勢の人に届いたよ。

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