苑田桃子

読書、海外ドラマ、洋画が大好きです。自分が読んだ本、観た海外ドラマや洋画について感想を…

苑田桃子

読書、海外ドラマ、洋画が大好きです。自分が読んだ本、観た海外ドラマや洋画について感想を書きます。ぜひ、見ていってください。

最近の記事

毎年、8月が来るたびに。8月6日と8月9日という日に心を寄せて

毎年、8月がやってくると、ニュースで目にするようになります。 かつて、広島と長崎で何が起きたのか。 目をそらすことなどできない。そんなこと、どうしてできるだろうか。 たった一つの出来事が、人の人生を変えることがある。 たった一つの出来事が、広島の、長崎の人々の運命を変えた。 この日を境に、日本の、世界の歴史は永遠に変わってしまった。 強大な兵器を、新しい技術を、いずれ、人類が開発するのは止められなかったとしても、それを同じ人間に向けてよいと誰が決めたのだろう。 あの日、

    • 映画の感想「ストレイ・ドッグ」(2018)

      原題:Destroyer 主演:ニコール・キッドマン この映画は、とても悲しいお話だけど、観て損は絶対しません。 たった一つの出来事をきっかけに人の人生がこんなにも変わってしまうのか。人生なんて色々なことが起こるものだけれど、たった一つでも、人生を変えるようなことが起こり得る。その出来事をずっと心に抱えながら生きていく。自分の人生も崩壊し、周囲の人々との関係も壊れていく。 全てが壊れてしまった主人公エリン。周囲に疎まれながら、たった一人で彼女はどこへ向かうのか。かつて間

      • 映画の感想「終着駅 トルストイ最後の旅」(2009)

        原題:The Last Station 主演:ヘレン・ミレン、クリストファー・プラマー ずっと映画のタイトルだけは知っていたけど、まだ観たことが無かった映画を観てみようシリーズの一環です。 私は、ヘレン・ミレンも、クリストファー・プラマーも、どちらも好きなのですが、この映画では、ヘレン・ミレンが際立っていました。 ヘレン・ミレンで、この映画は持っていました。 さすが、ヘレン・ミレン!!大好き!!愛してる!! だから、映画の中で、ヘレン・ミレン演じるトルストイの妻ソフィヤ

        • 映画の感想「アンモナイトの目覚め」(2020)

          原題:Ammonite 主演:ケイト・ウィンスレット、シアーシャ・ローナン これまで一人で生きてきたメアリー。彼女の居場所は、化石が見つかる地元の海岸なのだ。必要以上に他人と関わることなく、毎日、淡々と、家と海岸の往復の日々を繰り返す。 自分が海岸で発掘した化石を、自宅の土産物屋で売ることで、年老いた母と二人でひっそりと生活しているメアリーのもとへ、何やら沈んだ様子の若くて美しいシャーロットがやってくる。 風が吹きすさぶ海岸で、メアリーとシャーロットは心を通い合わせてい

        毎年、8月が来るたびに。8月6日と8月9日という日に心を寄せて

          映画の感想「プロミシング・ヤング・ウーマン」(2020)

          原題:Promising Young Woman 監督:エメラルド・フェネル 主演:キャリー・マリガン もう既に様々な人がネット上で、感想や考察を書いているけれど、私もようやく「プロミシング・ヤング・ウーマン」を観ることができました。ようやく、最近の評判作に追いつきました。 この映画は一見、演出やBGMから痛快な復讐劇に見えるけれど、観るのが苦しくなるほど、現代社会のどこかで起こっている事件とその後どうなるかを描いていました。 主人公キャシーは、誰に相談しても何も解決し

          映画の感想「プロミシング・ヤング・ウーマン」(2020)

          映画の感想「少年は残酷な弓を射る」(2011)

          原題:We Need to Talk About Kevin 主演:ティルダ・スウィントン 英語での原題と日本版のタイトルが全然違うから、最初はどういう意味なのかよくわからない。でも、実は、どちらも、この映画で起きることをちゃんと表している。 英語での原題は、この映画内でのとあるセリフ。日本版のタイトルは、この映画の中で起きること。それぞれがいつ登場するかを見つけるのも楽しいし、映画を楽しむ上での醍醐味だと思う。それぞれ違うアプローチから、この映画を表現している。ある意味

          映画の感想「少年は残酷な弓を射る」(2011)

          映画の感想「父親たちの星条旗」(2006)

          原題:Flags of Our Fathers 監督:クリント・イーストウッド ずっとタイトルだけは知っていたけど、まだ観たことが無かった映画を観てみよう作戦の一環として、観てみました。 安定のクリント・イーストウッドでした!ハードボイルド、男たちの世界、画面の暗さ。人生には栄光など無いこと、人が作る世界は空虚であり、その中で得られる栄誉など中身が無いこと。それをひしひしと感じさせられる作品でした。 兵士たちが故郷から遠く離れた戦場で命をすり減らし、失っていく。それなの

          映画の感想「父親たちの星条旗」(2006)

          映画の感想「オーシャンズ8」(2018)

          (原題: Ocean’s Eight) 主演: サンドラ・ブロック オシャ!オシャ!オシャ! せーの!オシャー!!! いや、オシャレ過ぎないですか、この映画?? 古今東西、怪盗というものは華麗でスタイリッシュでエレガントでスマートだと決まっている(はず)。でも、それにしたってオシャレ度が段違いですよ、オーシャンズ8! なんて言ったって、この映画の舞台はニューヨーク。Xデーはメットガラ。狙うターゲットはダイヤモンド!オシャレじゃないわけがないでしょ! 大丈夫ですか、皆さ

          映画の感想「オーシャンズ8」(2018)

          映画の感想「ジェニーの記憶」(2018)

          (原題:The Tale) 主演:ローラ・ダーン 最近、観た映画の中でいちばん印象に残っている作品。映画全体は一貫してとても静かで、でも、その中に確かに、主人公ジェニーの戸惑い、悲しみ、苦しみ、ショックが詰まっていた。 この映画は、監督でもあり、主人公でもあるジェニーの実体験を基にした作品。だからこそ、本当に、こんなに残忍なことがジェニーに起こったことだと知ると、こちらも苦しい気持ちになってくる。映像は一貫して美しい。そして、とても静かだ。その美しさと静けさが観ているこち

          映画の感想「ジェニーの記憶」(2018)

          映画の感想「レット・ゼム・オール・トーク」(2020)

          メリル・ストリープ主演。 (原題: Let Them All Talk) 小説をそのまま映像化したみたいな作品。映画だけではわかりにくい気がする。話の筋が最後まで見えてこないし、登場人物たちの目的が本当はどこにあるのか、よくわからないまま、話が進む。そこが、この作品独自のミステリアスな雰囲気を醸し出している。 30年ぶりに会う友人たちを、せっかくクルーズに招待したのに、新作の執筆があるからと言って、あまり一緒に過ごそうとしない主人公アリスよりも、同じ船に乗り合わせたミス

          映画の感想「レット・ゼム・オール・トーク」(2020)